アニメや映画は逆? ゲームのキャラクターが「左から右」へと進む理由日々是遊戯

横スクロール型のゲームは「左から右」へスクロールするものが主流。実はアニメや映画だと「右から左」が主流ですが、これってなぜなんでしょう?

» 2011年07月12日 08時53分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

アニメや映画では「左へ進む」のが基本

 アクションゲームでもシューティングゲームでも、横スクロールのゲームは通常左から右へとスクロールするのが基本。でもなぜ右から左にスクロールするゲームは(ほぼ)ないんでしょうか? ポータルサイト「goo」のQ&Aコーナー「教えて! goo」にて、そんな“スクロール方向への疑問”について尋ねている質問がありました。

 質問は「キャラクターの移動する方向」というタイトルで、投稿者はテレビアニメにおけるキャラクターの移動方向に着目し、アニメでは「右から左」へ移動するケースが多いことを指摘。そのうえで、これには何か理由があるのか、またゲームでは逆に「左から右」へ移動することが多いが、これもなぜなのかと疑問を投げかけています。

 言われてみればアニメに限らず、映画やドラマなどでもキャラクターの進行方向は「右から左」が基本のような気がします(もちろん例外もたくさんありますが)。これに対し、ベストアンサーに選ばれた回答では、舞台演劇における「上手(かみて)・下手(しもて)」が根底にあるとし、基本的にキャラクターは上手(右)から下手(左)へ移動するものであると説明。なるほど、でもそれならなぜゲームの場合は逆なのでしょうか?

右方向スクロールのはしりとされる、コナミの「スクランブル」
「スーパーマリオブラザーズ」も左から右へと進んでいくゲームです

 実はゲームファンの間でもこうした疑問は指摘されており、一般的には以下の2つの説が有力とされています。

文字の書き方に合わせた説

 横書きの場合、私たちは通常、左から右に向かって文字を書いていきます。もちろん読むときも同様で、左から右へ視点を動かしていく。それならばゲームのキャラクターも左から右へ進む方が自然ではないか――というのがこの説です。また文字に限らず、陸上のトラックや音楽プレイヤーの再生ボタン、はては日周運動など、私たちのまわりには「左→右」へと進むものも多く、人間工学的観点から見ても右方向へ進む方が理にかなっているのではとの見方もあるようです。

レバー(方向キー)が左側にあるから説

 初期のゲームでは、いかにキャラクターとプレイヤーを一体化させ、ゲームに没入させるかが重要でした。当然そのためには、キャラクターを操作する「レバー」と、ゲーム画面内のキャラクターは近くにあった方がいい。一般的なアーケード筐体では、レバーが左、ボタンが右に配置されているため、自然にキャラクターは左側に配置され、左から右へと進むのが基本になったというわけです。

 ほかにも細かな説はいくつかあるようですが、有力なのはこの2つ。どちらも仮説にすぎませんが、それなりに説得力はあるのではないでしょうか。

対戦格闘ゲームのコマンドも、右向き時の方が入力しやすい?

 個人的に「なるほど!」と思ったのは、「人間の腕は外側から内側へ動かすほうがラク」説。つまり左手の場合、右方向へ入力する方がより自然であるため、右へ進むゲームが中心になったというわけ。言われてみれば格闘ゲームのコマンドも右向き時の方が入力しやすいですし、これはこれで理にかなっている気がします。

 また余談ですが、RPGやシミュレーションゲームのようなジャンルでは、主人公側が左を向いているゲームがけっこうあります。有名なところでは、「ファイナルファンタジー」シリーズや「スーパーロボット大戦」、「ファイアーエムブレム」なんかがそう。これらはおそらく、アニメや映画の演出方法にならったということなんでしょうね。

 考えはじめると奥が深い「スクロール方向」と演出の関係。みなさんはどちらの方がより自然だと思いますか?


「ファイナルファンタジー」シリーズは主人公側が左を向いています

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