いわゆる「本の虫」と呼ばれるような本好きの人たちは、ちょっと内向的で変わった人といった印象でとらえられることもあります。これは、おそらく映画やテレビがそのように描いてきた影響でしょう。しかし興味深いことに、最近の研究(PDF)には、フィクションを読むことで社会的な能力が磨かれると書かれています。これはなぜなのでしょうか?

 内向性に関する専門家のSusan Cain氏が、その理由を説明しています。

これは直接的な原因というよりも、相対的な原因だと思われます。おそらく、フィクションが好きな人というのは、まず対象へ感情移入しやすいのです。フィクションには、他人の心や体にダイレクトに没入するような、共感神経を刺激するもののがあるのではないかと思います。

フィクション好きの人たちは、恥ずかしがり屋で社会的なコミュニケーションが苦手そうな印象がある一方で、見ず知らずの他人に共感できる能力が磨かれているとも言えそうです。

もしフィクションを読むのが好きで、ちょっと恥ずかしがり屋という人は、そのすばらしい共感力を、リアルな人間相手にも発揮してみてください。

How Reading Improves Your Social Life | Psychology Today

Adam Dachis(原文/訳:的野裕子)