ところで今期の新モデルの中ではMDR-EX800STがよかったデス。エレクトロ好きとしては色づけのないモニタートーン(30Hz域の音階もつかめます)にグッときましたが、ソニーミュージックのエンジニアさんが監修し、ソニーの職人さんが1つずつ手作りで生産しているというバックグラウンドにも惚れました。
実は昨年からCDジャーナルのヘッドフォンブックに寄稿しているのですけど、今号はディープな方のみならずライトな方々にもオススメしたくエントリー。初版はなんと、20万円級のモデルまで出しちゃってるファイナルオーディオデザインのエントリー機、「Piano Forte II」と同系統のインナーイヤーがオマケについて1冊2000円なんですよ。もはや本の価格かイヤホンの価格がわかりません。とにかくお買い得です。
このオマケ、クセはありますがなかなか面白い音でして。notカナル型のため音漏れはありますが、耳道でブーストした音と違ってスマートな低音というか、スピーカーのように空気を通して和らいだ音が楽しめちゃいます。構造上音がヌケるので鼓膜まで届く音の周波数レンジは狭いんですけど、そのヌケの良さが楽器やボーカルの実像感を残していてリッチなテイスト。イヤーピースレスで耳への負担も低く、寝ながら音楽を聴きたいなんて方にもオススメ。というかセカンドヘッドホンにオススメです。
肝心の本の内容ですが、オーバーヘッド、インナーイヤーのみならずゲーミングヘッドセットのレビューも含めて140製品のインプレッションが収録されています。DR-GA500やIE2もチェックしましたよー。
年末年始に付属イヤホンからステップアップしたいという方も、ボーナスで高級モデルにチャレンジしたいという方も、ぜひご覧くださいませ。12月14日発売です。
ヘッドフォンブック2011[Amazon]
(武者良太)