【弱気すぎるネパール料理レストラン】 だいすき日本 | C.I.L.

【弱気すぎるネパール料理レストラン】 だいすき日本

※現在だいすき日本は大盛況で、それ自体はいい話だなと思えるのですが、問題点もありますのでご注意ください。

特に 「周辺住民やお店とのトラブル」 だけは絶対に避けたいので、近隣のお店や住宅に迷惑がかからないようにご配慮願います。


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いまTwitterで 「弱気すぎるネパール料理レストラン店長」 のツイートが微妙に話題になっている。(厳密に言うとネパール人店長がメールに打った文面を友人がTwitterに流してる)

参考リンク

早い話が 「ネパール人シェフが店の経営が上手く行かずTwitterで愚痴をこぼしている」 というだけの話ではあるのだが、なんで話題になっているのかというと、このネパール人シェフが妙に


カワイイ


のである。


<萌えネパール人シェフのツイート集>
※ビカスというのはシェフの名前


いま ふた くみ おきやくさん います おんな ひと 30 と 40 だいです だけど ランチは だめでした
(いま二組お客さんいます。30代と40代の女の人です。だけどランチはダメでした。)

もちかいり カレーライスは 500円です 雨と風です となりの イタリアも おきやきさんいませんけど はんたいがわの とんかつの みせの となりの みせいざかやには たぶん ぞうれんのおきやくさんだとおもう なんにんかいるよ びかすどうすればいいのかこまったね
(持ち帰りカレーライスは500円です。雨と風(天気が悪い) です。隣のイタリアンもお客さんいませんけど、向かい側の居酒屋には常連のお客さんが何人がいます。ビカスはどうすればいいのか困ったね。)

きようも とっても つらいランチ でした ひと くみでふたり おわってしまった ちらし くばりとか やってますけど ちらしもってきた きやくは いまのところ きてない びかす どうなちゃうだろ ほんとに こわくなってきました
(今日もとっても辛いランチでした。一組二人で終わってしまった。チラシ配りとかやってますけど、チラシを持って来た客は今のところいません。ビカスどうなっちゃうんだろ。本当に怖くなってきました。)

おひるは 6 くみで 11にんです。 びかすの おんなのひと ともだち のぼり つくってくれたひと きてくれた うれしかた まだ 電車 なので 25:00 じ ごろ おうち つくともうので ついたら おやすみします
(お昼は6組11人です。ビカスの女性の友達がお店のノボリを作ってきてくれて嬉しかった。まだ電車の中なので25時頃家に着くと思うので、着いたらオヤスミします。)

どうすればいいの でしょうか ?? ここまで なるとおもってませんでした ねつでちやいそうね いまのところ おきやきさん こない ちらし もないよ 500まい つくったけど おわりました
(どうすればいいのでしょうか??ここまで経営が悪くなると思ってませんでした。熱出ちゃいそうね。いまのところお客さん来ない。チラシもないよ。500枚作ったけど (全部配って) 終わりました。)

ごめんなさい きようも おきやきさん きませんでした やられたね
(ごめんなさい、今日もお客さん来ませんでした。やられたね。)



ビ、ビカスーー!!!



頑張って!くじけないで!

と、文面を見ただけで応援したくなってしまうわけだが、実はこのお店 中板橋にある のだ。

しかも店名は だいすき日本 である。

"ネパール創作ダイニング だいすき日本 " が正式な店名なんだが、いまだかつてネパール料理屋でこんな意味不明なのに心の琴線を刺激される店名を見たことはない。なんだかよくわからんが何かしなきゃいけない気持ちになる。

というわけで 【板橋】 【カレー】 【萌え系ガイジン】 とキーワードが揃ったら黙っているオレではない。

しかもちょうどロザリー もこのツイートを見つけて読んでいたらしく、どちらからともなく 「今からランチ食いに行くぞ」 という話になった。


<ロザリーによる犯行声明>
洗濯物乾し終わったから、今から近所に住んでいる私が行くわよ。今こそ板橋区民の本気を見せる時が来たわ! 見よ!板橋区のカレーパワー!伊達にSBを抱えてはいなくてよ!Rosary_


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
思い立ったが吉日。

実はこのテナントは前も別のネパール料理屋で、その時は座敷席のみの異国情緒漂うお店だったんだが、気付いたら閉店してしまっていた。

そこにビカスがやって来て、椅子席の方がお客さんが入りやすいだろうと全面改装して新規オープンさせたのだ。(スタート段階でかなりお金をかけちゃってるみたいなんだよね……)


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
ランチメニューのダブルカレー(600円)

2種類のカレーを合い盛りにしているんだが、手前がマトンで奥がキーマ。味はネパールカレーらしく、インド系のカレーと比べると刺激が少なめのマイルドで優しいタイプ。

そう、これまた日本人がよく知らない部分なんだけど、インドのカレーがスパイシーで刺激が強いのは気候の問題ってのが一番大きいの。タイも似たようなもんなんだけど、ああいう暑い国で心地良く過ごすための知恵として独自の食文化が形作られていくわけで。(一時的に体温を上げて汗を出し、結果的に身体を冷やす)

その点ネパールはインドやタイほど暑くなく、どちらかというと日本の気候に近いくらいの寒い国なので、そこまで極端な刺激物を必要としないのである。(寒さ対策にはスパイスじゃなく塩と燃焼し易い食材の組み合わせが一番だし)

・参考リンク(ネパールの気候)
↑これを見るとわかるけど、標高が高いので1日の寒暖差の激しさは日本を遥かに超えているけど、そこまで灼熱地獄になることがない。(山だから風も通りまくるだろうし)

したがって、ネパールの気候に合わせて作るとこういう 「スパイスを使っているけどマイルドな味わいのカレー」 になるということなんだろう。


で、この店のカレーはスパイスの香りがじんわりと混ざり合っていて、どことなくカツオ節なんかを思わせる旨味がついている。非常に日本人の舌に合う、今までに食べたネパールカレーとは一味違う味付けなのだ。

この旨味の部分に 「お?」 と興味を持ち、噂のビカスに色々と話を聞いてみたんだが、どうもビカスは元々はカレーのシェフではなく、日本のレストランでイタリアンやフレンチを作っていたんだそうな。(しかもバイトで)

そんなバイトシェフのビカスがいつものようにレストランに出勤したところ、社員から 「今度社長が来るんだけどカレー食べたいって言ってるんだよ。ビカスはネパール人だからカレー作れるだろ?」 と無茶ぶりをされたらしい。

そこでビカスは 「家でお母さんが作ってた味なら作れます。それ以外のカレーは作れません」 と前置きした上でネパール式の(正確にはビカスの家の) カレーを作って社長に出したんだそうな。

するとそのカレーを一口食べた社長は 「このビカスさんをすぐに社員にしろ!店でもこのカレーを出せ!」 と雁屋哲辺りが描きそうなマンガ展開になり、そのレストランはイタリアンやフレンチといった洋食がメインなのに、ランチタイムにビカスの作るネパール式カレーばっかり売れるお店になったそうな。


ルチの故マイケル(バングラ人)、ディスティニーのジョニー(ガーナ人)、花門のマンス(イラン人) に続き、またも板橋にすげえガイジンが来やがったな!

参考リンク=ルチ ディスティニー 花門


ビカス、ようこそ板橋へ!貧乏人ばっかの街だけどゆっくりしてってくんな!

そんなビカスいわく 「和食だいすきデス!(ニカッ」 だそうで、正式なネパール味というよりも、ネパール料理をベースに、ビカスが美味しいと思う色々な要素が渾然となった味を作っているんだそうな。

だから、例えば上の写真にある黄色い漬物なんかもネパール式のアチャル(漬物) ではなく、和食の店で出されても不思議じゃないお出汁風味だったりする。

オレはビカスが 「カレーうどん」 や 「カレーちゃんこ」 を出し始めたとしても驚かない。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
続いてやってきたのはジャンバラヤカレー。もはやメニュー名からしてネパールじゃないっていう。(ジャンバラヤのルーツ=スペインのパエリア→アメリカのケイジャン料理)

ひとつ気になったのが950円という価格なんだが、とりあえず食べてみてから判断しよう。


C.I.L(Charismatic Itabashi Lover)
こいつがどういう構成になっているかというと、米部分は優しい味のピラフで、その上に乗っているのはほんのりスパイス風味の鶏肉。そしてその上からネパール式の優しい味のカレーソースがかけられており、中央には生卵が置かれている。そして鉄板に流れだしたカレーソースは熱でジュワジュワ焼かれており、この部分は焼きカレーっぽい味わいになっているというカオスすぎる一品。

なんだこのビカスの思想を現したかのような混沌っぷりはw

しかも食べてみるとこれがとても美味しい!果たしてネパール料理かと言われると 「チガイマス(キリッ」 と断言できてしまうけれども、料理として調和が取れていてうめえ。特に卵を崩してカレーや鶏肉と和えて食べると 「うほ!」 っと奇声を上げたくなる。

950円という点だけは 「んー?」 と思うけれども、ビカスのことだからお客さんが増えて安定してきたらザックリと値下げしそうな感じではあるw

色々なテイストが合わさっているけど料理の腕(特に味付け) は確かだから、この店は 「正式なネパール料理もあるけど一風変わったアレンジ料理が熱い!」 ってなバランスにした方が当たるかもしれない。

そういう可能性を感じさせる面白い路線だと思う。



■総評
味:☆☆~☆☆☆(ネパール式なので強い刺激を求める人には合わない)
値段:☆~☆☆(オープンしたてなので迷走中)
品揃え:☆~☆☆
店の雰囲気:☆☆
接客:☆☆☆(人懐っこいよビカス)
遠征:☆
デート:☆☆
DQN率:?

備考:大山のネパール料理の人気店マナカマナ も、オープン当初は毎日ビラ配りをして、軌道に乗ったのは随分経ってからだから、まずは継続することだと思う。料理自体は美味しいし、ビカスのキャラも面白いから、頑張って続けられれば絶対に報われる日が来るはず。

ただ味に不安はないんだけど、問題があるとすれば価格設定だと思う。先に挙げたマナカマナは美味しい上にとにかく安くて盛りがいいので、近隣住民はどうしてもそこを比較してしまう。よって、板橋である程度商売を成功させたいならば、何とか頑張って値段を下げる必要があると思う。

そうは言っても客足がなくて困っている状況で下手に価格を下げると首を締める結果になるので、打開策としてお値段据え置きで出来る限り盛りを良くしてみてはどうだろう?板橋って土地は飯屋はうまいのが当たり前で、その上で安いか量が多いかという武器がないと客が入らない大阪のような街なので、その辺の経営努力は絶対に必要になる。

しかも大山ならまだしも中板橋なんていう 「板橋区の中でも特に物価が安い街」 に店を構えてしまった以上は、今のままの 「普通の値段で普通の量」 だと難しいと思う。

とりあえず可能性はあるお店なので、板橋の厄介な土地柄を勉強して頑張って欲しい。味は独自路線だけど良いと思えるので、本当に 「板橋商売」 さえ覚えてくれれば何も問題ないです。

※近くディナータイムに行ったらまた紹介するー(ビカスの腕なら色々と食べてみたい)


■だいすき日本
住所:板橋区中板橋26-1
TEL:03-3964-9775
営業時間:11:00~15:00 17:00~23:00
定休日:今のところナシ


■板橋区リンク
板橋グルメマップGoogle版
板橋区のばら
シャバゾウblog
おいしい店・うまい店・安い店
板橋的マダムな生活
ときわ台ぐらし
板橋ぶろぐ
Loveita
板橋のいっぴんを巡るブログ
にんにき日記。


■番外編 「正しい板橋区の歩き方」 シリーズ
正しい板橋区の歩き方 大山編その1
正しい板橋区の歩き方 大山編その2
正しい板橋区の歩き方 大山編その3
正しい板橋区の歩き方 区役所前編 その1
正しい板橋区の歩き方 志村坂上編
正しい板橋区の歩き方 小竹向原編その1
正しい板橋区の歩き方 小竹向原編その2
正しい板橋区の歩き方 突発徒歩デート編その1
正しい板橋区の歩き方 突発徒歩デート編その2
正しい板橋区の歩き方 突発徒歩デート編その3
正しい板橋区の歩き方 ぶらり東武東上線の旅 その1
正しい板橋区の歩き方 JR板橋駅編その1



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