福岡レポート(11) 福岡市経済振興局産業政策部新産業課 その3

※2007年夏の福岡について

博多祇園山笠の提灯

インタビューの続きですが、写真は福岡市役所の前に飾られていた提灯です。この日、ちょうど博多祇園山笠の日だったので、市内のあちこちにこうした提灯が飾られていました。あれ? でも、山車は見かけなかったなぁ。ちょっと残念orz ではでは、続きをどうぞ。

−−広報活動という点では、どのようなことをされているのでしょうか?

松浦:前提として、ゲームは誤解をされているということがありました。古い話ですがゲーム脳という話題もありましたし、たとえば何か犯罪が起こった時に犯人はゲームをやっていたとか、そういう報道もあります。私たち福岡市がゲーム産業に取り組むということで、行政が持っている信頼性や公共性というものを活かせますから、ゲームについて正しく認識してもらえるきっかけ、背景になり得るのではないかと考えました。そう考えまして、まず、市の予算でみなさんと作ったパンフレットがこれです(倉西注:写真の赤い表紙のパンフレット)。

−−このパンフレットは僕も3月に拝見しました。大変失礼ながら、非常によくできているなと思いました。

松浦:ありがとうございます。このパンフレットを作って、最初は一部で配布していただけなんですが、専門学校さんから保護者の方々に配れないだろうかというお話をいただきました。保護者の方々からすると、ゲーム業界というのはやっぱりわからない、わかりにくい世界なんですね。自分の子どもをそんな知らない業界に進ませることには、当然、不安もあります。それを払拭する意味で配りたいとのことでした。「こうやって福岡市、行政もバックアップしている業界なんですよ、だから安心ですよ」ということなんでしょうね。行政が支援しているということが、いい意味で認めてもらえた例だと思います。また、GFFさんからも、このパンフレットがあれば、福岡のこと、その環境が説明できるというお話をいただきました。学生さんを集める際に、自社の体制や開発タイトルの話はできても、福岡自体についてなかなか説明できなかった、と。これは企業さんを誘致する場合でも一緒なんですね。福岡のイメージが分散していたのだと思います。それが、このパンフレットにはまとまっていますので、活用してもらえているようです(倉西注:パンフレットの中には個人が暮らす部屋の家賃や生活環境だけでなく、オフィスの賃料等も紹介されています。学生さん、企業さん、双方にアピールする情報がまとまっているというわけです)。

−−福岡、北九州は地理的に朝鮮半島や中国大陸、台湾とも近いという特徴があると思います。海外企業との協力というようなことはお考えですか?

松浦:具体的に何かをやっているということはありませんが、海外の企業さんとの交流も考えてはいます。事実、韓国や台湾の企業からGFF加盟企業さんを名指しで「いっしょに何かをやりたい」というお話が入ることもあります。福岡市が窓口になって、御紹介させていただくことはありますね。実際、他の産業では福岡の企業と韓国の企業の、民間同士の交流は非常にさかんに行われています。高速船で3時間ですから、近いわけです(倉西注:JR九州高速船/ビートルのことです。博多港釜山港の間を3時間で結んでいます。運賃も大人片道13,000円! この近さ、お手軽さには驚きました)。機会があれば、マッチングしていきたいですね。

−−偶然なんですが、今回、福岡におじゃまする飛行機の中で読んだ本に、北九州地方に半導体産業が集積しつつあるというようなことが書かれていました。思い出してみると、PS2PS3に使われている半導体も北九州で作られているんですよね。ゲーム以外のそういった産業でも、福岡市として何か集積を進めているものはありますか?

松浦:福岡に限ったことではないのですが、確かにロボット技術やシステムLSIに関する技術等は、集積が進んでいます。システムLSIについては、ソニーさんやNECさんを含めて、日本の大手企業のほとんどが進出されているんじゃないでしょうか。産業集積というのとは少し違うかもしれませんが、福岡市ではいわゆる「デザイン」ということについても、積極的に支援していくような活動を行っています。

■FUKUOKA 2007

※GFF主要三社ロングインタビュー全文はこちらです
TSUTAYA 福岡天神OPENを含むレポートはこちらです
※福岡レポート番外編はこちらです

福岡市経済振興局産業政策部新産業課さんへのインタビュー

その1
その2
その3
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