TTB不要論 〜ボードゲームは欠陥製品?〜

先日のことだがよいお話があったので備忘のためにも書いておこう。ゲーム会終わってからの酒席なのだが、bone5さん(骨折ブランドのゲームデザイナーさんですね)が「TTB不要論」をぶち上げてくれた。

日頃、私は「インストがきちんとできないとおもしろさがわからない」とか「ゲームを持ってきた人間がやりたいわけなのだからその人がインストすべきだ」とか好きほうだいなことを高言しているわけです。

でも、それに対してbone5さん(私は彼のゲームが大好きです)はこう言うのです。

ゲームを購入した人はそれだけでもう既に財貨や時間を費消している。それ以上のことを(インストしろとか)望むのはおかしい。買ってきた製品(それが同人作品だろうがなんだろうが)はそのままで遊べないとおかしい。インストが必要とか、それの上手い下手とかで左右されてしまうのがおかしい。そんな作品は他のジャンルにはない。

もちろん私もお酒を呑んでいたので一字一句間違えずに覚えているわけではないしニュアンスも微妙に違うのかもしれないが、こういった主旨のことを言っていた。確かに他の製品のなかで買ってからそのまま遊べない製品は他に聞いたことないし言ってることはもっともだよね。と、自分を否定されているのにもかかわらず思ったものだ。何よりも私がうれしかったのはこういったボードゲームジャンルの製品のある種「欠陥性」を言い立てるだけではなく、インストなしでは遊べない製品を供給していること自体がおかしい。そして、それを是正すべくこれかからもゲームデザインしていくとゲームデザイナー自身が宣言してくれたことです。これは感激だったなあ。
だってさ。買ってきて開封してルールブック見てそれを読んだら無理なく楽しくルール間違いなく遊べるんですよ。もちろん私なんか不要。TTBがインストしなくてもいいのです。私に好き放題言われずに済むのです。

もちろん、これは理想だけど、そうなるようにこれからも努力してデザインしていくつもりだ。

と、力強く言ってくれたbone5さんがいつもにもましてとても頼もしくみえましたし、ボードゲームの未来はまだまだ捨てたものではないよねと再認識できて私もこの日からずっと気分がよいです。

私が不要になる。早くそういう時代が来たらいいのになあ。