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脳科学の真実--脳研究者は何を考えているか (河出ブックス) 単行本(ソフトカバー) – 2009/10/9
坂井 克之
(著)
【目次】
はじめに メジャー化した脳科学
第一章 脳科学ブームの立役者
第二章 未来技術としての読脳術
第三章 リアリティーのある研究成果
第四章 脳科学のレトリック
第五章 研究者のダークサイド
第六章 ちいさなマニフェスト
あとがき
空前の脳科学ブーム。そのわかりやすさに潜む危うさとは? 第一線の研究者が批判的に検証。研究現場の現状もフェアに見つめながら、いま求められる科学と社会の関係を問う。
はじめに メジャー化した脳科学
第一章 脳科学ブームの立役者
第二章 未来技術としての読脳術
第三章 リアリティーのある研究成果
第四章 脳科学のレトリック
第五章 研究者のダークサイド
第六章 ちいさなマニフェスト
あとがき
空前の脳科学ブーム。そのわかりやすさに潜む危うさとは? 第一線の研究者が批判的に検証。研究現場の現状もフェアに見つめながら、いま求められる科学と社会の関係を問う。
- 本の長さ214ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2009/10/9
- ISBN-104309624057
- ISBN-13978-4309624051
商品の説明
著者について
1965年生まれ。ロンドン大学神経学研究所リサーチフェローを経て、東京大学大学院医学系研究科准教授(認知神経科学)。ヒトの心の働きの脳内メカニズムを脳画像を用いて研究。『心の脳科学』ほか。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2009/10/9)
- 発売日 : 2009/10/9
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 214ページ
- ISBN-10 : 4309624057
- ISBN-13 : 978-4309624051
- Amazon 売れ筋ランキング: - 855,248位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 39,735位医学・薬学・看護学・歯科学
- - 75,618位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
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2020年8月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
脳科学の限界がよく描かれている。何が言えて、何が言えないのか、証明されているところはどこまでなのか、こどまでが有効利用できて、どこからが意味希薄な解釈なのかが理解できます。巷でよく聞く脳という言葉を含んだ触れ込みに対し、脳研究に携わる研究者の気持ちも理解できて勉強になりました。安易な脳という言葉を使った触れ込みにだまされないよう、またビジネスで有効利用できるよう、消費者としてもビジネスマンとしても学びになる一冊です。
2009年10月23日に日本でレビュー済み
脳科学者という人が書いた本は他の本に比べて本物だという気がする。だからそういう本を読んで
大脳の動きを活発にしてよりいい仕事をしたい、より効果的に勉強したいと思ってしまう。
しかし、よく吟味する必要があると反省させてくれるのがこの本である。
この本の最初の部分で批判的されているのが、川島隆太氏の言説である。川島氏の本を読むと簡単な
ドリルをやったり計算を行うと脳の働きが活発になり、きっとトレーニング(鍛えること)になって
いると思ってしまう。しかし、この著者はそこに疑問を呈し厳密な意味で科学的には証明されて
いないことを証明されたかのように信じさせてしまっていると批判する。
また有名な実験、ロンドンのタクシーのベテラン運転手の海馬の組織増大についても普通に言われている
ことと研究成果の全体は少し違うという指摘もある。著者は海馬増大を研究結果を発表した研究者と同室
で研究を行っていたようで、かなり詳しく研究の中身を紹介している。
ブームに流されたくない人はぜひ手にとってみて欲しい本である。
大脳の動きを活発にしてよりいい仕事をしたい、より効果的に勉強したいと思ってしまう。
しかし、よく吟味する必要があると反省させてくれるのがこの本である。
この本の最初の部分で批判的されているのが、川島隆太氏の言説である。川島氏の本を読むと簡単な
ドリルをやったり計算を行うと脳の働きが活発になり、きっとトレーニング(鍛えること)になって
いると思ってしまう。しかし、この著者はそこに疑問を呈し厳密な意味で科学的には証明されて
いないことを証明されたかのように信じさせてしまっていると批判する。
また有名な実験、ロンドンのタクシーのベテラン運転手の海馬の組織増大についても普通に言われている
ことと研究成果の全体は少し違うという指摘もある。著者は海馬増大を研究結果を発表した研究者と同室
で研究を行っていたようで、かなり詳しく研究の中身を紹介している。
ブームに流されたくない人はぜひ手にとってみて欲しい本である。
2014年1月15日に日本でレビュー済み
「はじめに明言しておきたいことは、メディアに頻繁に登場する脳科学にもとづいた
主張が、実際の脳研究の現場の考えをまったくと言ってよいほど反映したものでは
ないことです。本書では、この『お茶の間の脳科学』が『現場の脳研究』とどのように
違い、どこが間違っているかを指摘してゆきます。……本書の主眼は、どうしてこの
『お茶の間の脳科学』がブームを引き起こすほどの説得力をもつのかについての
考察にあります。……本質的な問題は、脳と心の研究そのものが、社会との接点の
拡がりに伴って変容しつつあることではないでしょうか」。
因果関係も破綻して、再現性もろくにない、お前が言うなの極み茂木健一郎曰く
「みのもんたの脳科学」批判についてはもうどうでもいい、この手の疑似科学への
反論や糾弾くらい、別に本書に頼らずとも、いくらでも世に溢れているのだから。
むしろ本書において見出されるべき点は、そんな商業主義的「脳科学」と篤実な
「脳研究」の境界をめぐる危うさ、自戒にこそある。
ひとつには研究費やポストを獲得するために、ひとつにはメディアのバイアスを
経てしまうがために、そしてひとつにはより重たくも、自らの「脳研究」を何らかの形で
社会へと還元したいという誠実さゆえに、その狭間へと吸い寄せられてしまう苦悩と、
それを克服するための情報発信への決意が綴られる。
とはいえ、本書が致命的に物足りないのは、結局のところ、疑似科学論に紙幅が
割かれてしまうがために、表題から期待される「脳科学の真実」、研究の前線で今、
いかなる知見が生まれているのか、という点への言及に薄いことにある。
例えばこの表紙のような画像がどのようにして作られているのか、という解説や
その落とし穴についての「脳研究」論述がなまじ面白いからこそ、「脳科学」を
相手にすることそれ自体のある種の不毛がかえって引き立ってしまう。
「とくに脳研究においては現在進行形の研究状況を一般の人に伝えてゆくことが
最大の情報発信になるのではないでしょうか」。
その言やよし、ただし本書がその点に専念するものでなかったことに悔いが残る。
主張が、実際の脳研究の現場の考えをまったくと言ってよいほど反映したものでは
ないことです。本書では、この『お茶の間の脳科学』が『現場の脳研究』とどのように
違い、どこが間違っているかを指摘してゆきます。……本書の主眼は、どうしてこの
『お茶の間の脳科学』がブームを引き起こすほどの説得力をもつのかについての
考察にあります。……本質的な問題は、脳と心の研究そのものが、社会との接点の
拡がりに伴って変容しつつあることではないでしょうか」。
因果関係も破綻して、再現性もろくにない、お前が言うなの極み茂木健一郎曰く
「みのもんたの脳科学」批判についてはもうどうでもいい、この手の疑似科学への
反論や糾弾くらい、別に本書に頼らずとも、いくらでも世に溢れているのだから。
むしろ本書において見出されるべき点は、そんな商業主義的「脳科学」と篤実な
「脳研究」の境界をめぐる危うさ、自戒にこそある。
ひとつには研究費やポストを獲得するために、ひとつにはメディアのバイアスを
経てしまうがために、そしてひとつにはより重たくも、自らの「脳研究」を何らかの形で
社会へと還元したいという誠実さゆえに、その狭間へと吸い寄せられてしまう苦悩と、
それを克服するための情報発信への決意が綴られる。
とはいえ、本書が致命的に物足りないのは、結局のところ、疑似科学論に紙幅が
割かれてしまうがために、表題から期待される「脳科学の真実」、研究の前線で今、
いかなる知見が生まれているのか、という点への言及に薄いことにある。
例えばこの表紙のような画像がどのようにして作られているのか、という解説や
その落とし穴についての「脳研究」論述がなまじ面白いからこそ、「脳科学」を
相手にすることそれ自体のある種の不毛がかえって引き立ってしまう。
「とくに脳研究においては現在進行形の研究状況を一般の人に伝えてゆくことが
最大の情報発信になるのではないでしょうか」。
その言やよし、ただし本書がその点に専念するものでなかったことに悔いが残る。
2012年7月23日に日本でレビュー済み
我が国の“脳科学者”と自称するものによる“お手軽本”の驚異的ともいえる売れ行き、マスコミの取り上げ方、それを信用する多くの読者。この状況に不快感を持つ“脳研究者”は多いのです!また、「脳科学」の成果(?)を直ちに教育、マーケティングなどさまざまな分野で応用をもくろむ者達。現象論的なものを除けば、“脳”の本質は謎だらけであるのにです。脳科学の世界的権威である“伊藤正男”氏は、決していい加減な言動はなされなかった。本書は、異常なる「脳ブーム」の問題点を的確に指摘し、やみくもなブームの批判ではなく、脳ブームのオリジンを、出典などから指摘している。科学と疑似科学、脳研究者と脳科学者の違い、社会的価値とは・・・著者の視点にはバイアスは感じられず、本書は類書とは一線を画していると言ってよいであろう。しかし、著者とは分野が遠いと思われる“数学”、”物理学“、“情報理論”、“コンピューター科学“等々・・・その他のアプローチを採る多くの脳研究者達の沈黙を世間の方はどう思われるのであろう。
本書は、一読の価値あり!
本書は、一読の価値あり!
2010年2月20日に日本でレビュー済み
昨今の脳科学ブームに対する警鐘を鳴らす一冊。
多くのものは科学的に実証されたものではないとか、データの解釈によって意図的に結論は変えられる面があるとか、私たちがブームに惑わされないために大切な注意点が書かれています。
脳科学に限らず「なんちゃって科学」的なニュースが最近目立ちます。素人でも「明らかにそれは言いすぎだろ」と思うものもあれば、「へえー、なるほど〜」と思わず納得してしまうものまで幅広いです。
最近、学生の理科離れが進んでいるといった話をよく聞きます。また、以前NHKで放送されていましたが、小学校では理科を教えられない先生が増えているとか。
科学の原点は「なぜ?」を考える姿勢と思いますが、物事の因果関係を論理的にたどっていく姿勢が、やはり世の中全体に薄れつつあるのかと懸念します。
科学技術立国、知財立国を目指す日本ですが、今後日本の科学リテラシーは高まっていくのでしょうか?読後、あらためてそんな不安を感じました。
ちなみに本書の評価ですが、繰り返し的な部分がやや多く冗長感が否めなかったので、★ひとつマイナスとしました。
昨今の風潮に対する著者の想いは分かりますが、もう少しコンパクトにまとめてもいいかなと思います。
多くのものは科学的に実証されたものではないとか、データの解釈によって意図的に結論は変えられる面があるとか、私たちがブームに惑わされないために大切な注意点が書かれています。
脳科学に限らず「なんちゃって科学」的なニュースが最近目立ちます。素人でも「明らかにそれは言いすぎだろ」と思うものもあれば、「へえー、なるほど〜」と思わず納得してしまうものまで幅広いです。
最近、学生の理科離れが進んでいるといった話をよく聞きます。また、以前NHKで放送されていましたが、小学校では理科を教えられない先生が増えているとか。
科学の原点は「なぜ?」を考える姿勢と思いますが、物事の因果関係を論理的にたどっていく姿勢が、やはり世の中全体に薄れつつあるのかと懸念します。
科学技術立国、知財立国を目指す日本ですが、今後日本の科学リテラシーは高まっていくのでしょうか?読後、あらためてそんな不安を感じました。
ちなみに本書の評価ですが、繰り返し的な部分がやや多く冗長感が否めなかったので、★ひとつマイナスとしました。
昨今の風潮に対する著者の想いは分かりますが、もう少しコンパクトにまとめてもいいかなと思います。