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フェティッシュの火曜日
 
冷やし中華いつ終わりますか?


この錦糸玉子の中には宝物が隠れていますよ

「冷やし中華始めました」

そんなつぶやきの様な、控えめな報告が毎年待ち遠しい。

冷やし中華が好きだ!
好きな理由は1に酸味、2に彩り、3にやっぱり酸味。

夏の終わりが近づいてきているこの時期、大人になった私には夏休みの宿題よりも冷やし中華の終わる時期が気になるのです。

という訳で今回は、中華屋さんとコンビニ合わせて10店に冷やし中華が終わる時期を聞いてきました。

小堺 丸子



食べながら調査します

期間を聞いて回るだけだとつまらないので、昼食がてらに会社近くの店で美味しくいただきながら調査する事にします。


調査場所のメインは会社近くの神保町エリア

神保町といえば書店の多さで有名ですが、実は美味しいお店がたくさんあるのですよ。

 

味のレポート断念・・好みって人それぞれですしね

せっかく食べる事だし、当初はそれぞれ味の違いを書こうと思っていた。でも1店目を出た後のメモには「やっぱりここは相変わらず旨い」という非常にアバウトなコメント。2店目も「ゴマ味も旨い」としか書かれてない。

うーん・・・こりゃ味のレポートは当てにならないね。申し訳ないですが味は写真から読み取ってください。

そんな感じで冷やし中華の期間調査スタート!

 

週に一回以上通ってました。1店目、神田餃子屋


餃子はもちろん黒酢豚定食、五目やきそばがオススメ
今年初めての冷やし中華! 730円

ここは前の会社の時に週に一度は通っていた中華屋さん。今の会社からちょっと歩くけど、中華屋といえば!と思い出したので久々に行ってみました。

期間:ゴールデンウィーク明け〜9月中旬

具材:7品目(錦糸玉子、キュウリ、もやし、ハム、わかめ、鶏肉、紅生姜)
客層:一人で来るサラリーマンが多い
住所:東京都千代田区神田小川町3丁目11−2
    インペリアル御茶の水 1F
電話:03-3295-9043

(あ、今気づきましたが神保町じゃなくて小川町でした。でも近いですよ)

 

芸人さんがいるかも?
2店目、天鴻餃子房 神保町会館店


「日テレの餃子対決で日本一になりました!」と看板が出てる
やわらか杏仁豆腐つき880円 餃子セットは1000円

お次は吉本興業の劇場「神保町花月」の真ん前にある天鴻餃子房。餃子が有名でテレビや雑誌の取材が多くあるそう。ここはゴマベースの冷やし中華。

期間:6月頭〜9月中旬

具材:4品(蒸し鶏、キュウリ、カイワレ、トマト)
客層:OL、サラリーマン、餃子目的に来た風の人
住所:東京都千代田区神田神保町1丁目25
電話:03-3233-0666

 

お得感たっぷり3店目、新味園 神保町店


昼はお弁当も人気のお店
こんなに色々出て680円!

ここはサラダ、フルーツがバイキング形式&ドリンク一杯と杏仁豆腐がついてくる(お昼の場合)。色々食べたい女性、ボリュームが欲しい男性ともに人気。


単品アップ。

期間:6月上旬〜8月末

具材:5品(錦糸玉子、キュウリ、ハム、鶏肉、トマト)
客層:若いOLとサラリーマン
住所:東京都千代田区神田神保町1-37-3 B-WALL
    神保町ビルB1
電話:03-3292-7068

 

レタス入れるのいいね。4店目、三幸園


サラリーマンがほとんどでした
豪快な盛り付け方780円 五目冷やし中華は940円(ゴマダレ有)

涼を感じさせる透明なお皿で出てきて夏らしさを演出。ここの冷やし中華にはレタスが入っていてシャキシャキとした食感が気に入りました。家で作る時入れてみよ。

期間:6月中旬〜9月中旬あたり

具材:6品(錦糸玉子、キュウリ、ハム、レタス、もやし、紅生姜)
客層:グループで来るサラリーマンが多い
住所:東京都千代田区神田神保町1-13
電話:03-3291-8186

 

ちょっとお高めの有名店。5店目、新世界菜館


見るからに高そう。新世界だもんね
海老で一気に豪華に見える 1200円(杏仁豆腐付き)

ここは会社の人達に薦められた有名店。他のお店より少しお値段は張るが口コミサイトでも人気がうかがえる。円卓の落ち着いた雰囲気の中いただく。

聞いた所、こちらのお店ではなんと1年中冷やし中華を出しているのだそう。暑い時期以外にも注文が入る為、徐々に期間が延び「だったら一年中出そう」という事になったらしい。

期間:1年中

具材:7品(海老、錦糸玉子、キュウリ、鶏肉、豚肉、寒天、紅生姜)
客層:会食、観光客、舌の肥えたOL
住所:東京都千代田区神田神保町2丁目2 新世界ビル
電話:03-3261-4957

 

現代風冷やし中華の元祖店。6店目、揚子江彩館


テレビで見た事あったんだ

実は神保町には、現代風冷やし中華の元祖といわれるお店がある。その存在は以前から知っていたものの、ランチにはなかなか手の出せない値段だった。せっかくのこの機会、外すわけにはいかないでしょう!


形は富士山をイメージし、周りの具は四季を表しているとか。
チャーシュー⇒春 きゅうり⇒夏 たけのこ⇒秋 寒天⇒冬
お値段は1470円!

まるで宝石箱や〜!!

富士の頂の錦糸玉子をどかしてみるとウズラの卵とツミレ出現!店員さんに隠してる意図を聞いたら「宝物だからです」。そりゃつい懐かしのフレーズも出てしまいますよ。いや嬉しい!

味はといえば今まで食べた事の無い「甘い酢」を使っていた。冷やし中華=酸っぱいだった私には驚きの一品。ちなみに冷やし中華以外もたくさんメニューがありますよ。

期間:1年中

具材:10品(錦糸玉子、キュウリ、海老、さやえんどう、寒天、竹の子、しいたけ、豚肉、うずら卵、つみれ)
客層:観光客、冷やし中華好き
住所:東京都千代田区神田神保町1丁目11の3
電話:03-3291-0218

 

中華屋さんラストは家の近所。7店目、捷龍(しょうりゅう)

神保町を離れ、最後にうちの近所のお店にどうしても行きたい。理由は自信を持ってオススメできる美味しさ。そして近所でよく行くだけに一番期間を知っておきたいお店だから。


いつも常連客で賑わう捷龍。大将は一見怖そう。
値段の割にたくさん具が入ってる 850円

「俺のところはだんだん期間が短くなってる」という大将。
今まで何度も足を運んだこのお店、忙しそうで怖そうな大将に話しかけるのは初めてだったが、 ちょっと落ち着いた辺りで声をかけたら色々と冷やし中華事情を教えてくれた。

<冷やし中華の期間が短い理由>
・冷やし中華は作るの面倒だからやだ。
・原価はそんなに高くないけど、作るのが大変なのよ。

<冷やし中華は昔より出ない>
・昔は夏=冷やし中華だった。夏になったら皆が食べたもんだ。
・昔は毎日昼に6〜70杯は出た。氷で冷やすと麺のコシが出るが、暑さとお客の多さでなかなか旨いのができない時でも出た。
・当時はシンプルで安いもの(400円くらい)だった。でも好みや習慣が変わってきたのか、出なくなりだしたから海老やら何やら色々と入れるようになって高くなった。
・今はコンビニで安く食べれるからな。うまいよね。

期間:6月半ば〜8月下旬(大将の気分とタレが終わり次第終了)

客層:地元の常連
具材:10品(海老、くらげ、豚チャーシュー、蒸し鶏、カニ、錦糸玉子、キュウリ、わかめ、カイワレ、大根)
住所:東京都葛飾区四つ木1−31−3
電話:03-3697-7736

面倒だと言いながらもさすが、出てくるまでにそんなに時間はかからなかった。しかもこれまで食べた中でも具が多め。酸味もバッチシ、感動する旨さ!

ああ間に合って良かった!

 

コンビニにも聞いてみました

捷龍の大将が「安くて美味しいよね」と言っていたコンビニにも発売期間を聞いてみることに。


暑くなる前はこってりゴマ系、暑くなったら酸っぱい系のツユになるそうな

コンビニ各社に問い合わせた所、どこも「年や地域によって変わりますが」と前置きをされた上で下記の回答をいただいた。

ローソン・・・2月か3月の頭〜9月くらいまで

ファミリーマート・・・2月頃〜9月いっぱい

サークルKサンクス・・・3月頭〜9月下旬か10月頭

中華屋さんより回答にブレの少ないコンビニ業界。実は1年の半分以上並んでいる事が判明しました。

 

8月から始めたこの調査。2〜3日に1回のペースで食べ、途中他のメニューに心移りしたものの、色々な冷やし中華を堪能できた幸せを感じつつこれにて終了!

冷やし中華の終わる時期=気温と、お店の大将の気分次第

今回聞いた全ての店舗に共通だったのは、「気温」が関係していたこと。
終わる時期には特に何日、という決まりはなくその年や地域の気温で判断しているのだ。今年は暑さが長引きそうだからもう少し延びるかもと言っていた。

しかし中には「冬でもオーダーされれば出す」とか「俺の気分とタレ次第」といった例外もあり。冷や中ファンは近くの中華屋さんに時期を聞いておくといいかも。

間違えて入りそうになった床屋(神保町)

 
 

 

 
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