【レポート】WL2017年忘年座談会

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12月9日(土)19時より池袋の中華料理店にて、「WL2017年忘年座談会―2017年のベストプレイ・ベストアクトを振り返ろう」を開催しました。参加者はWLスタッフを含め9名。皆で食べたり飲んだりしながら、2017年の舞台を振り返りました。

まず簡単な自己紹介、それから参加者の皆さんにそれぞれの心に残った舞台3本をカードに記入してもらいました。そうしてできた27枚のカードを1枚ずつ引きながら、出た順に発表しました。作品名が出ると、その作品を記入した人に1分間コメントをお願いしました。

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小劇場から商業演劇まで出てきた舞台作品は様々で、なかには海外での公演を上げた方もいました。9人の参加者から27枚の作品名を記したカードが提出されたのですが、2票入ったのが2作品だけで、他は全部1票のみ。2票入ったのは、シアターコクーンで2月に上演されたケラリーノ・サンドロヴィッチの『陥没』と東京芸術劇場で10月に上演されたプルカレーテ演出で佐々木蔵之介が出演した『リチャード三世』でした。

他に挙がった作品としては、ケラリーノ・サンドロヴィッチ『ワーニャおじさん』、SPAC『病は気から』、木ノ下歌舞伎『娘道成寺・隅田川』、デス電所『すこやかに遺棄る』、 オフィスマウンテン『ホールドミーおよしお』、サンプル『ブリッジ』、文学座『この道はいつか来た道』、キュイ『人柱が炎上』 『景観の邪魔』『非公式な恋人』、 新人Hソケリッサ!『日々荒野。』、 ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』、藤田俊太郎演出 『ダニーと紺碧の海』、東京乾電池『小さな家と五人の紳士』、月刊根本宗子『スーパーストライク』、なかないで毒きのこちゃん『ぼうぼう』、赤堀正秋『世界』、SPAC『アンティゴネ』、こQ『地底妖精』、地点『かもめ』、 川口隆夫 『大野一雄について』、範疇遊泳『その夜と友達』、こまつ座『イヌの仇討』、英国ロイヤルバレエ『Woolf Works』などがありました。

それぞれが推した作品について1分間スピーチを行ったのちに、集まったメンバーで2017年ベスト3を選出しようということになったのですが、ここまでばらばらだとさすがに意見がまとまりません。ケラリーノ・サンドロヴィッチと木ノ下歌舞伎の活躍ぶりが印象的だったなあという具合には収まりましたが。

観劇の入場料の違いによる客層の分離も話題になりましたた。7-8000円クラスの商業演劇と3000円台の小劇場では、観客が異なり、それぞれの観客が求めるものも異なります。2017年の演劇といっても観客層が分離している状況で、ベストを語ることができるだろうかといった議論が起こりました。

出てきた中華はボリューム満点でコストパフォーマンスの高いお店でした。中華料理を食べながら、参加者それぞれの1年間の観劇の収穫を共有する喜びを得ることができる会になったと思います。

会場に使ったお店が思いのほか混雑しており、話し合いをするにはコンディションが悪かったことがスタッフとしては反省点でしたが、参加者のみなさまのご協力によりよい会になりました。お集まりいただきありがとうございました。

こちらをもってWLの本年の更新は終了です。

年始は「2017年の3本」の掲載からスタートします。2017年の3本へのご投稿をお待ちしております。