イー・アクセスは8月7日、同社の通信・技術拠点「東京エンジニアリングセンター」のプレス向け見学会を実施。今後展開する予定の700MHz帯プラチナバンドや急速な拡充を計画するLTEサービスエリアなど、同社の固定/移動通信を集中監視し、高品位なサービスを維持するための重要拠点の一部を公開した。
東京都内某所にある東京エンジニアリングセンター、屋上に設置した半径300〜500メートルのエリアをカバーする(都心エリアのため。ルーラルエリアでは半径2キロをカバーする基地局を設置する)LTE基地局は、小型で省スペース、省電力動作を特徴とする。基地局の基本設備はよくある屋外給湯器ほどで、6〜7時間動作するバックアップバッテリーもこの中に収まっている。
アンテナ設備も省スペース性を強みとし、センターにはシングルバンド/2セクターのものを1基、ダブルバンド/2セクターのものを1基設置する。「マンション・ビル屋上へも、省スペースかつ省電力で設置可能。他社の基地局より特に省電力性が強み」(イー・アクセス説明員)
災害時やイベントで活躍する「車載型基地局」もお披露目。イー・アクセスは2012年より運用をはじめ、2012年8月現在は2台運用、今後6年で都度増やしていく計画だ。こちらは、音楽イベントの「FUJI ROCK FESTIVAL '12」や「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2012」で使用された個体という。
アンテナは8メートルまで上げる。電動と思いきや、足踏みポンプでシュコシュコと伸ばしていく。「電源が消失した災害時での運用を想定していますから」(イー・アクセス説明員)。車載型基地局1台で、(場所にもよるが、見通し距離で)半径500〜1000メートルのエリアをカバーできる。
前述した省電力性に優れる基地局設備も相まって、燃費(停止中基地局動作時)はリッター1時間とのこと。60リットルの燃料タンクにより単体で60時間動作できる(容易に燃料をつぎ足しできる工夫のほか、車体外部に外部電源も接続できるプラグも設けている)。
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