ドコモ、現状の戦略下ではiPhone導入は困難

現状のドコモの戦略下ではiPhone導入は難しい=社長
6月19日、NTTドコモの山田社長は、現状のドコモの戦略下では米アップルの高機能携帯電話(スマートフォン)「iPhone」の導入は難しいとの見解を示した。写真は都内で2010年4月撮影(2012年 ロイター/Issei Kato)
[東京 19日 ロイター] NTTドコモ<9437.T>は19日、都内で株主総会を開催した。山田隆持社長は、株主から米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話、スマホ)「iPhone」(アイフォーン)の導入予定を問われ、「現状の戦略下では導入は難しい」との見解を示した。
山田社長は、導入が困難な理由について、ドコモ独自のサービス「おサイフケータイ」や「ネットワーククラウド」などの作り込みをアップルでは許可してもらえないほか、「アイフォーンを取り扱いを始める場合は(2013年3月期のスマホ販売計画である)1300万台の半分以上をアイフォーンで売ってください、と言われる可能性がある」と説明した。「ラインアップ(品ぞろえ)の1つとして入れてもいいということなら、入れてもいい」と述べた。また4月からのスマホ販売台数が210万台を超えていることを明らかにした。
一方、5月31日に上場来安値をつけるなど低迷する株価については「株主の皆様にご心配をかけてたいへん申し訳ない。新たなサービスを提供できるよう進化し、成長していくということを投資家に理解していただけるよう、最大限努力したい」と語り、今後は「配当強化に軸足を移していきたい」とも語った。
総会は午前10時に始まり、午後零時6分に終了した。参加した株主数は3256人と昨年過去最高だった2619人を637人上回った。取締役13人の選任など3議案はすべて可決された。総会後の取締役会で山田社長は退任し、相談役に退いた。新社長には加藤薫取締役常務執行役員が就任した。
(ロイターニュース 白木真紀)
*内容を追加して再送します。

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