『十角館の殺人』とは!?
『十角館の殺人(じゅっかくかんのさつじん)』は、推理小説家・綾辻行人のデビュー作品となる長編推理小説。
1987年9月に講談社ノベルスから出版され、2012年出版の『奇面館の殺人』まで9作発表されている綾辻の「館シリーズ」の第1作にあたる。2017年7月時点で本作の累計発行部数は100万部を突破している。
日本のミステリー小説界に大きな影響を与え、いわゆる「新本格ブーム」を巻き起こした。雑誌『週刊文春』が推理作家や推理小説の愛好者ら約500名のアンケートにより選出した「東西ミステリーベスト100」の2012年版国内編で第8位に選出されている。ちなみに綾辻の他作品では、『時計館の殺人』(1991年)が第20位、『霧越邸殺人事件』(1990年)が第82位に選出されている。2023年にアメリカのニュース雑誌『タイム』が企画した「史上最高のミステリー&スリラー本」オールタイム・ベスト100にも選出されている。
2007年10月に講談社文庫から「新装改訂版」が出版され、綾辻はあとがきで「本書をもって『十角館の殺人』の決定版とするつもりでいる。」と述べている。
清原紘の作画によるマンガ版が、『月刊アフタヌーン』(講談社)にて2019年10月号~22年6月号まで連載された。全31話、コミックス全5巻。
ドラマシリーズ『十角館の殺人』(2024年3月22日全5話同時配信)
配信サイト huluの「 huluオリジナル」枠で独占配信された。第1話53分、第2話45分、第3話49分、第4話46分、最終第5話49分の計242分。
あらすじ
1986年3月26日水曜日。大分県O市にある K大学のサークル「推理小説研究会」の一行は、豊予海峡をのぞむ大分県S半島J崎から約5km 沖に浮かぶ、角島(つのじま)と呼ばれる無人の孤島を訪れた。彼らの目当ては、半年前の1985年9月20日に凄惨な四重殺人事件が発生して焼け落ちた「青屋敷」の跡と、その別邸となる奇抜な十角形のデザインをした「十角館」と呼ばれる建物だった。島に唯一残っているその十角館で、彼らは1週間の合宿を過ごそうというのだ。
その頃、九州本土では、研究会や青屋敷事件の関係者に宛てて、かつて研究会の会員で1985年1月に事故死した中村千織の死の真相が他殺であると告発する怪文書が送りつけられていた。怪文書を受け取った1人である江南孝明は、中村千織の唯一の肉親である叔父の中村紅次郎を訪ねる。そこで、紅次郎の大学時代の後輩だという島田潔と出会った江南は、一緒に中村千織の事故死と青屋敷の事件の真相を探ろうと調査を開始し、推理研メンバーの守須恭一に協力を求める。
いっぽう角島の十角館では、合宿3日目の朝、推理研メンバーのオルツィが寝室で絞殺された上に左手を切断された状態で発見される。そして部屋の扉には「第一の被害者」という札が掲げられていた。残されたメンバー達は「自分たちの中に犯人がいるのではないか?」と推理を始めるが、第三者の犯行の可能性も排除できなかった。
おもな登場人物とキャスティング
※推理小説研究会の主要メンバーは、それぞれ有名な海外の推理作家にちなんだニックネームで呼ばれている。物語の時点でのサークル会員数は、少なくとも16名。
エラリイ …… 望月 歩(23歳)
法学部3回生の21歳。色白で背の高い男性。金縁の伊達メガネをかけている。推理小説研究会誌『死人島』の現編集長。マジックが趣味で、バイスクルのライダーバック・トランプを赤青1組ずつ持っている。吸う煙草の銘柄はセーラム。
ポウ …… 鈴木 康介(26歳)
医学部4回生の22歳。口髭をたくわえた大柄な男性。無口だがときどき毒のある発言をする。オルツィとは幼馴染。吸う煙草の銘柄はラーク。
ヴァン …… 小林 大斗(ひろと 24歳)
理学部3回生。中背の痩せた男性。不動産業を営む伯父が角島を購入したことを推理小説研究会に伝えた。吸う煙草の銘柄はセブンスター。
アガサ …… 長濱 ねる(25歳)
薬学部3回生の21歳。ゆるいソバージュの長髪の女性。男性的な性格をしている。
ルルウ …… 今井 悠貴(25歳)
文学部2回生の20歳。銀縁の丸メガネをかけた、童顔で小柄な男性。会誌『死人島』の次期編集長で、今回の合宿を提案した。
カー …… 瑠己也(るきや ?歳)
法学部3回生の22歳。中肉中背だが骨太で猫背の男性。三白眼で、青髭の目立つ顎はしゃくれている。ひねくれた性格で、何かにつけて他のメンバーに噛み付くことが多く、特にエラリイとは衝突することが多い。ポケットボトルのウィスキーを携行している。
オルツィ …… 米倉 れいあ(19歳)
文学部2回生の20歳。頬にそばかすの目立つ、ショートヘアの小柄で太めな女性。引っ込み思案な性格。日本画を描くのが趣味。ポウとは幼馴染。
江南 孝明 …… 奥 智哉(19歳)
推理小説研究会の元会員。苗字の読みは「かわみなみ」だが、島田は「こなん」と呼んでいる。研究会時代のニックネームは「ドイル」。吸う煙草の銘柄はセブンスター。
島田 潔 …… 青木 崇高(44歳)
寺の三男坊。中村紅次郎の友人で年齢は30代後半。カマキリを連想させる痩せて背の高い男。次兄の修(おさむ)は大分県警警部。
島田 修 …… 池田 鉄洋(53歳)
島田潔の次兄で大分県警警部。40歳過ぎの太った男。潔との兄弟仲はあまり良いとは言えない。
中村 青司(せいじ)…… 仲村 トオル(58歳)
建築家で十角館の設計者。物語の半年前に発生した事件で死亡したとされている。当時46歳。
中村 和枝 …… 河井 青葉(42歳)
青司の妻。半年前の事件で死亡している。旧姓・花房。
中村 千織 …… 菊池 和澄(25歳)
青司の娘。物語の1年前に開かれた推理小説研究会の新年会の、大学構内の部室で行われた三次会の最中に急性アルコール中毒で死亡した。当時は文学部1回生。
中村 紅次郎 …… 角田 晃広(50歳)
大分県別府市鉄輪に住む、高校の社会科教師。中村青司の3歳年下の弟で、現在は44歳。大学時代の後輩だった島田潔と親しい。
吉川 誠一 …… 前川 泰之(50歳)
中村青司に雇われた庭師で、角島の青屋敷には月に1回数日間滞在して庭の手入れをしていた。半年前の事件では遺体が見つからず行方不明とされている。当時46歳。
吉川 政子 …… 草刈 民代(58歳)
吉川誠一の妻。誠一と結婚する前は、中村紅次郎の紹介で中村青司の青屋敷で働いていた。現在は大分県安心院町(あじむまち)にある誠一の実家に住んでいる。
漁師 …… 鳥谷 宏之(44歳)
大分県S町J崎の漁師。所有する漁船で推理小説研究会の一行を角島へ渡らせる。
船橋 弘江 …… 岩橋 道子(55歳)
病院看護師。生前の中村千織の往診を担当していた。
松本 邦子 …… 濱田 マリ(55歳)
江南の住むアパートの大家。
おもなスタッフ
監督 …… 内片 輝(53歳)
脚本 …… 八津 弘幸(52歳)、早野 円(?歳)、藤井 香織(50歳)
音楽 …… 富貴 晴美(38歳)
主題歌 …… 『低血ボルト』(ずっと真夜中でいいのに。)
製作著作 …… 日本テレビ
『十角館の殺人(じゅっかくかんのさつじん)』は、推理小説家・綾辻行人のデビュー作品となる長編推理小説。
1987年9月に講談社ノベルスから出版され、2012年出版の『奇面館の殺人』まで9作発表されている綾辻の「館シリーズ」の第1作にあたる。2017年7月時点で本作の累計発行部数は100万部を突破している。
日本のミステリー小説界に大きな影響を与え、いわゆる「新本格ブーム」を巻き起こした。雑誌『週刊文春』が推理作家や推理小説の愛好者ら約500名のアンケートにより選出した「東西ミステリーベスト100」の2012年版国内編で第8位に選出されている。ちなみに綾辻の他作品では、『時計館の殺人』(1991年)が第20位、『霧越邸殺人事件』(1990年)が第82位に選出されている。2023年にアメリカのニュース雑誌『タイム』が企画した「史上最高のミステリー&スリラー本」オールタイム・ベスト100にも選出されている。
2007年10月に講談社文庫から「新装改訂版」が出版され、綾辻はあとがきで「本書をもって『十角館の殺人』の決定版とするつもりでいる。」と述べている。
清原紘の作画によるマンガ版が、『月刊アフタヌーン』(講談社)にて2019年10月号~22年6月号まで連載された。全31話、コミックス全5巻。
ドラマシリーズ『十角館の殺人』(2024年3月22日全5話同時配信)
配信サイト huluの「 huluオリジナル」枠で独占配信された。第1話53分、第2話45分、第3話49分、第4話46分、最終第5話49分の計242分。
あらすじ
1986年3月26日水曜日。大分県O市にある K大学のサークル「推理小説研究会」の一行は、豊予海峡をのぞむ大分県S半島J崎から約5km 沖に浮かぶ、角島(つのじま)と呼ばれる無人の孤島を訪れた。彼らの目当ては、半年前の1985年9月20日に凄惨な四重殺人事件が発生して焼け落ちた「青屋敷」の跡と、その別邸となる奇抜な十角形のデザインをした「十角館」と呼ばれる建物だった。島に唯一残っているその十角館で、彼らは1週間の合宿を過ごそうというのだ。
その頃、九州本土では、研究会や青屋敷事件の関係者に宛てて、かつて研究会の会員で1985年1月に事故死した中村千織の死の真相が他殺であると告発する怪文書が送りつけられていた。怪文書を受け取った1人である江南孝明は、中村千織の唯一の肉親である叔父の中村紅次郎を訪ねる。そこで、紅次郎の大学時代の後輩だという島田潔と出会った江南は、一緒に中村千織の事故死と青屋敷の事件の真相を探ろうと調査を開始し、推理研メンバーの守須恭一に協力を求める。
いっぽう角島の十角館では、合宿3日目の朝、推理研メンバーのオルツィが寝室で絞殺された上に左手を切断された状態で発見される。そして部屋の扉には「第一の被害者」という札が掲げられていた。残されたメンバー達は「自分たちの中に犯人がいるのではないか?」と推理を始めるが、第三者の犯行の可能性も排除できなかった。
おもな登場人物とキャスティング
※推理小説研究会の主要メンバーは、それぞれ有名な海外の推理作家にちなんだニックネームで呼ばれている。物語の時点でのサークル会員数は、少なくとも16名。
エラリイ …… 望月 歩(23歳)
法学部3回生の21歳。色白で背の高い男性。金縁の伊達メガネをかけている。推理小説研究会誌『死人島』の現編集長。マジックが趣味で、バイスクルのライダーバック・トランプを赤青1組ずつ持っている。吸う煙草の銘柄はセーラム。
ポウ …… 鈴木 康介(26歳)
医学部4回生の22歳。口髭をたくわえた大柄な男性。無口だがときどき毒のある発言をする。オルツィとは幼馴染。吸う煙草の銘柄はラーク。
ヴァン …… 小林 大斗(ひろと 24歳)
理学部3回生。中背の痩せた男性。不動産業を営む伯父が角島を購入したことを推理小説研究会に伝えた。吸う煙草の銘柄はセブンスター。
アガサ …… 長濱 ねる(25歳)
薬学部3回生の21歳。ゆるいソバージュの長髪の女性。男性的な性格をしている。
ルルウ …… 今井 悠貴(25歳)
文学部2回生の20歳。銀縁の丸メガネをかけた、童顔で小柄な男性。会誌『死人島』の次期編集長で、今回の合宿を提案した。
カー …… 瑠己也(るきや ?歳)
法学部3回生の22歳。中肉中背だが骨太で猫背の男性。三白眼で、青髭の目立つ顎はしゃくれている。ひねくれた性格で、何かにつけて他のメンバーに噛み付くことが多く、特にエラリイとは衝突することが多い。ポケットボトルのウィスキーを携行している。
オルツィ …… 米倉 れいあ(19歳)
文学部2回生の20歳。頬にそばかすの目立つ、ショートヘアの小柄で太めな女性。引っ込み思案な性格。日本画を描くのが趣味。ポウとは幼馴染。
江南 孝明 …… 奥 智哉(19歳)
推理小説研究会の元会員。苗字の読みは「かわみなみ」だが、島田は「こなん」と呼んでいる。研究会時代のニックネームは「ドイル」。吸う煙草の銘柄はセブンスター。
島田 潔 …… 青木 崇高(44歳)
寺の三男坊。中村紅次郎の友人で年齢は30代後半。カマキリを連想させる痩せて背の高い男。次兄の修(おさむ)は大分県警警部。
島田 修 …… 池田 鉄洋(53歳)
島田潔の次兄で大分県警警部。40歳過ぎの太った男。潔との兄弟仲はあまり良いとは言えない。
中村 青司(せいじ)…… 仲村 トオル(58歳)
建築家で十角館の設計者。物語の半年前に発生した事件で死亡したとされている。当時46歳。
中村 和枝 …… 河井 青葉(42歳)
青司の妻。半年前の事件で死亡している。旧姓・花房。
中村 千織 …… 菊池 和澄(25歳)
青司の娘。物語の1年前に開かれた推理小説研究会の新年会の、大学構内の部室で行われた三次会の最中に急性アルコール中毒で死亡した。当時は文学部1回生。
中村 紅次郎 …… 角田 晃広(50歳)
大分県別府市鉄輪に住む、高校の社会科教師。中村青司の3歳年下の弟で、現在は44歳。大学時代の後輩だった島田潔と親しい。
吉川 誠一 …… 前川 泰之(50歳)
中村青司に雇われた庭師で、角島の青屋敷には月に1回数日間滞在して庭の手入れをしていた。半年前の事件では遺体が見つからず行方不明とされている。当時46歳。
吉川 政子 …… 草刈 民代(58歳)
吉川誠一の妻。誠一と結婚する前は、中村紅次郎の紹介で中村青司の青屋敷で働いていた。現在は大分県安心院町(あじむまち)にある誠一の実家に住んでいる。
漁師 …… 鳥谷 宏之(44歳)
大分県S町J崎の漁師。所有する漁船で推理小説研究会の一行を角島へ渡らせる。
船橋 弘江 …… 岩橋 道子(55歳)
病院看護師。生前の中村千織の往診を担当していた。
松本 邦子 …… 濱田 マリ(55歳)
江南の住むアパートの大家。
おもなスタッフ
監督 …… 内片 輝(53歳)
脚本 …… 八津 弘幸(52歳)、早野 円(?歳)、藤井 香織(50歳)
音楽 …… 富貴 晴美(38歳)
主題歌 …… 『低血ボルト』(ずっと真夜中でいいのに。)
製作著作 …… 日本テレビ