こんにちは。美容研究家の境貴子です。

今や男性も近所の床屋さんでなく、都心のオシャレ美容室へ通う時代です。スタイリング剤も上手に使いこなし、格好良くまとめているのですが、正しいヘアケアを知らない男性は意外と多いように感じます。若くして薄毛に悩む方が急増しているのも、それが原因かもしれませんね。

下記は、頭皮・毛髪にとって良くない生活習慣の一部です

  • 夜より朝シャンプーすることが多い
  • 生活が不規則で、平均睡眠5時間以下
  • 週に2~3日は深夜まで深酒する
  • ジャンクフードをほぼ毎日摂取する
  • 最近運動していない


全て正すのは大変ですから、薄毛予防のために1つだけ是非実践してほしい事を、今回はご紹介します。それは「朝のシャンプーをやめて、夜の2回シャンプーをする」です。

 今から20数年前に始まった「朝シャンブーム」。眠気覚ましと身だしなみの両面から、一大旋風を巻き起こしました。その結果が現代病「薄毛」の一因なのでは? とも考えられています。

夜10時から0時は副交感神経が活発となり、成長ホルモンが最も分泌されます。つまり、髪の毛も成長する時間なのです。しかし、皮脂で詰った毛穴だったらどうでしょう? さらに、頭皮は皮脂による適度な保護膜が張られるのですが、必要な皮脂が分泌されるまでには3~4時間かかります。朝シャンを行ってしまうと、保護膜がないまま、頭皮にスタイリング剤が付いたり、紫外線が浴びせられてしまうのです。某かつらメーカーでは、朝シャンブーム数年後から、女性へのかつらの売上が10倍になったとか。

以上の理由から、恐るべき「朝シャン」は避けていただき、今後は「夜の2回シャンプー」を行っていただきたいと思います。

■夜の2回シャンプー法~丈夫な毛根を保つ為に~

1. ウォーミングアップ&リラックス

指の腹で優しく頭皮をマッサージしながら、少し熱めのシャワーで洗い流します(この時爪を立てたり、髪をゴシゴシせず、頭皮を温めて皮脂汚れを落とすように)。


2. 表面の汚れ落とし

シャンプーを掌の上で軽く温めてから、生え際から手櫛の要領で表面に馴染ませます(冷えたシャンプーでは、1. でリラックスさせた頭皮がビックリして硬くなってしまうので要注意)。この時は泡立たなくてもOK。むしろ、ここで泡立つシャンプーはケミカルな証拠なので、できるだけオーガニックな物にかえましょう。馴染ませたら、再び1. の工程を丁寧に繰り返します。


3. 頭皮の汚れ落とし

シャンプーを掌の上で軽く温めてから、頭頂部につけて、前頭部→即頭部→後頭部へと、指の腹で頭皮をクルクル滑らせながら、全体に馴染ませてマッサージします。毛穴の汚れをキレイに絡め取るように、よく揉みしだきましょう(頭皮ケア専用ブラシを使用しても良い)。軽めだった泡がしっとりしてきたら、再び1. の工程を丁寧に繰り返します。


4. クールダウン&毛先ケア

シャンプーをしっかり落とし終えたら、水またはぬるま湯のシャワーで頭皮を引き締めます。痛んでいて髪のきしみが酷い場合以外は、トリートメントやリンスは毛先だけでOKです(リンスは髪の毛のケアで、頭皮には不要の脂分が含まれており、つまりの原因に)。ぬるま湯で頭皮につかないようサッと流します。


頭皮マッサージにはリラクゼーション効果もあるので、快眠にも役立ちますよ。

健康な人は、髪の毛穴から3~5本の毛が生え、毛周期にそって5年間の成長期を終えると、数週間の退行期で抜け、3ヶ月の休止期を経て、新たに発毛というサイクルを繰り返します。髪を美しく保つ女性ホルモンとのバランスが崩れると、毛乳頭に栄養が行き届かなくなり、細毛が混じり、ついには太い毛が生えずに毛周期が短くなり、いわゆる薄毛となります。

特に男性は、女性に比べて女性ホルモンの分泌が少ないので、薄毛になりやすいです。上記のケアをしっかり行って、是非健康な髪の毛を保ってください。

(境貴子)