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「4000万ユーザーにソーシャルアプリを」 BIGLOBEやSeeSaaなど参加のPC向け共同プラットフォーム

» 2010年07月21日 17時09分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ポータル「BIGLOBE」やブログ「SeeSaa」などのネットサービスが参加するPC向けソーシャルアプリの共同プラットフォーム「aima」(あいま、Alliance of Internet Media for Applications)がスタートする。第1弾アプリを9月上旬に公開する予定だ。

画像 発起人企業の代表者

 共通プラットフォーム上にアプリを展開することで、各社のサイトをまたいで同じアプリにアクセスできるのが特徴。各社は自社サービスに合ったアプリをピックアップしてサイトで紹介し、ユーザーを誘導することで、ユーザーにソーシャルアプリという新コンテンツを提供しながら、課金収益の一部を得るのが狙いだ。

OpenSocialベース 計4000万ユーザーにアプリ提供

 アプリプラットフォームと課金システムは、動画検索「Woopie」を運営するACCESSPORTが開発する。参加各社が共用することで、独自にプラットフォームを開発する必要なくソーシャルアプリに参入できるのがメリットだ。

 プラットフォームは、mixiアプリやGREE Platform、モバゲーAPIと同じOpenSocialベース。各社のユーザーIDとOpen IDを連携させ、各社のIDを使って同じアプリにログインできるようにする。決済にはクレジットカードや電子マネーのほか、参加各社のポイントを使うことも可能だ。

 発起人として、BIGLOBEを運営するNECビッグローブとSeeSaaを運営するシーサー、ACCESSPORTのほか、価格比較サイト運営のECナビ、ポイントサービスを展開するジー・プラン、「TWOTOP」などPC販売サイトを運営するユニットコムなど10社が参加。ポイントサイト「Potra」を運営するNTTナビスペースなど6社も参加を表明しており、各社の会員数(会員制でないサイトはユニークユーザー数)合計は4000万人になるという。参加サイトはさらに増える予定だ。

 アプリを提供するソーシャルアプリプロバイダー(SAP)も募っている。aima向けにアプリを作れば、計4000万ユーザーが利用している各社のサイトからのアクセス流入を期待できる――という点が売りだ。

 アプリは審査してから公開するが、画面サイズの制限やジャンルの制限などもゆるく、従来のプラットフォームより多様なアプリを公開できるとしている。ユーザー同士が交流できるソーシャルアプリだけでなく、交流要素のないシンプルな「ブラウザゲーム」も歓迎している。

 第1弾アプリを9月上旬に提供し、年内に20〜30タイトルをリリースしたい考えだ。日本のSAPだけでなく、中国など海外からの参加も募っている。

収益の7割がSAPに

 アプリ内課金や広告からの収益を見込んでおり、立ち上げ当初は、収益の20%をaimaが、80%をSAPが受け取る。その後はaimaが30%、SAPが70%という割合に移行。ただし、ほかのプラットフォームにない独自アプリについては、20:80という割合を維持する。

 aima参加企業には、自社サービス利用者の課金額に応じてaimaの収益分を配分する。ACCESSPORTの沈海寅 社長は「課金率は0.数%上の方、ARPUは1人当たり1000〜数千円を目指す」と意気込んでいる。

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