システム 依頼側 考えるべき事 3つ
たまたま、id:fumokmmさんとTwitter上でタイトルのような内容について話すことがあったので、これを機にまとめておきます。
私の現在の仕事は、いわゆるSIer(システムインテグレーター)と呼ばれるような企業ではなく、ある得意な業種をメインに企業活動を行っている企業のシステム管理というような仕事です。idにある通り製造業のシステム屋です。ですので、多くのIT系記事を書かれている方々が所属されているようなSIer企業様に、システムを依頼して作成していただくこともありますし、自分たちでプログラムを作ったりもします。(この先、SIer企業様をSIerと称します)
そんな私のような立場にいる者が、システム依頼側として考えるべき事はなにか?という事で今回はまとめてみようと思います。あくまで個人的意見が多いので、同じような立場の方が不快に思われるかもしれません。どうぞご容赦ください。その際コメント等頂けると助かります。
そもそも何のためにシステムを構築するのか?
これはいろいろな方に話を聞くといろいろな意見が出てきそうですが、私が考えるに、以前からある考え方、Q(クオリティ)C(コスト)D(デリバリー)に効果をあげるためというのが一番わかりやすいのではないかと思います。大雑把に考えるとQorCDといった考え方もできなくはないのですが、Q:品質のよい仕事をするためのサポートをシステムで行うもしくはCD:システムを用いて現状より効率のいい仕事をする、主にこの2つです。SIerと目指すべき目標は何か?
上記目標を、SIerと協力して、双方にメリットある金額で、締切りに間に合うかつ最も効果的な期間で完了させ、自社に最大の効果をあげる事です。そのために、依頼側が考えておくべき事はなにか?を今回は考えます。依頼側が考えておくべき事はなにか?
多くのSIerの従業員の皆さんは、全員とは言いませんが多くの方が、自己啓発を盛んに行っておられます。もちろん、プログラムを行うことが楽しいと思える部分はあるかもしれません。やってて楽しいし、さらに今後仕事上でも使える可能性があるとしたら、自己啓発としては理想的な形ですね。対して依頼側の私のような人間は、もしかしたら直接仕事で使用しないかもしれないプログラムの勉強は、さほどやる気にならないかもしれません。ですが、少なくともシステム開発に片足突っ込んでいる以上、上記SIerの方々と同じような自己啓発は必要だと私は思っています。そうすることにより、依頼側の知識が深まり、SIerとうまく連携し、コストを少なく、かつお互い気持ちいい利益のある付き合いが継続できると考えます。以下にそのポイントを考えます。依頼側が行うべき自己啓発とは何か?
- 情報処理技術者試験を取得すること 情報処理技術者試験は、システム開発に従事する者を評価する仕組みであり、その範囲は、
- システムの企画(ITストラテジスト)
- プロジェクトマネジメント(プロジェクトマネージャ)
- 要件定義及びシステム開発のあるべき姿(ITアーキテクト)
- データベース(データベーススペシャリスト)
- セキュリティ(情報セキュリティスペシャリスト)
- ネットワーク(ネットワークスペシャリスト)
- 保守、サービス(ITサービスマネージャ)
- 組み込みシステム(エンベデッドシステムスペシャリスト
- システム監査技術者(同←)
- モデリング技術を身につけること 多くのSIer企業様は、システム開発の豊富な経験を持っており、あるべき姿(to-beモデル)について明確に定義できる可能性があります。それらをシステム導入時に自社に取り入れることは有益であり、SIerの本領発揮と言えるのではないでしょうか。 しかし、問題はそのto-beモデルをすんなり適用できるわけではなく、会社会社でそれぞれ個性やすでに効率化されたやり方があるのが普通です。自社の事は明らかに依頼側の方が詳しいはずです。よって現状のシステム(as-isモデル)をきちんと図表に表し、to-beモデルとのギャップをしっかり洗い出し、その対策をプロジェクトに含めることが、効果の高い仕組みを作ることに繋がると思います。ですのでUMLのような標準のモデリングは勉強しておくべきだと思います。
- プログラミングについて情報収集しておくこと このIT社会は非常に進歩の速度は早く、安定した技術もあるものの新しい技術はどんどん生まれており、その開発のやり方等を知らなくては、SIer側に迷惑をかけるだけでなく、話すら通じない事すらあります。よくSIer側では「お客様にわかりやすいように説明しなくてはならない」等々の気遣いもあるとは思いますが、もしその説明がいらないくらい発注側が詳しかったら…?期間短縮に効果的なのは言うまでもありません。また、よくある勘違いや誤解など、生まれにくくなり、悪いSIerに技術的に言いくるめられて時代の主流に乗ってないシステムを導入されてしまう可能性もなくなります。これには、発注側もプログラミングが好きであり、新しい技術をたくさん覚えたいと考えられるのが理想です。情報収集にはTwitterやはてな等々が便利だと思います。