デスクでずっと仕事をしていると、煮詰まってくることはありませんか? 一ヶ所で腰を落ち着けているよりも場所を変える方が記憶力はアップする、という研究結果もあるそうです。こちらでは、オフィスの外で仕事するときの生産性向上術について、採りあげてみたいと思います。

「カフェだと落ち着かない」とか「自宅でやればタダなのに、カフェでコーヒーや無線LANの接続料にお金を払うのは無駄」という考え方もありますが、新しい人と出会ったり、会話を交わしたり、普段とは違う光景を見ることで、インスピレーションが刺激されることもあります。また、自宅で仕事している人は、つい食べ過ぎてしまう、忙しいのに部屋の掃除がしたくなるといった、自宅にある様々な「誘惑」から自分を遮断できますし、気分転換にもなりますね。

では、オフィスの外で生産性を向上させるためには、どうすればよいのでしょうか? 自らも自宅以外の場所で仕事をする機会が多いという、米Lifehacker編集部のKevin Purdy氏は、以下のような仕事術を紹介しています。

 

1: 予備バッテリーを用意する

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予備バッテリーを備えておこう。自分は、ラップトップPCとスマートフォンのために、「普段使い」と「バックアップ」の2つのバッテリーを用意している。ラップトップPCのバッテリーは特別なものではないが、使いはじめてそろそろ3年。システムをスリープモードや休止状態にしているので、なんとかもっている。

「普段使い」のバッテリーは、電源コンセントを使っていようがいまいが、PCの本体に挿しっぱなしにしているが、「バックアップ」は電源コンセントがなく、「普段使い」のバッテリーが切れたときだけ、最終手段として使っている。スマートフォンの予備バッテリーも同様の目的で使用。「普段使い」のバッテリーは毎日充電し、「バックアップ」は充電が切れてしまったときだけ利用している

2: オフィス外での仕事のために、アプリの用意や設定を行う

ラップトップPCやスマートフォンに設定しておくべきオススメアプリは、以下の2つ。

  • Dropbox
    Dropbox』を使えば、サムドライブの持ち歩きが不要。2GBまでなら無料で使えるオンラインストレージで、PCやスマートフォン、ウェブ上で使える。
  • PDAnet
    PDAnet』はスマートフォンを「無線ルータ化」してくれるアプリ。スマートフォン経由で、PCからネットワークに接続できる。アプリ購入に25米ドルほど支払うだけで、通信キャリアの月々のテザリング料金にお金を使わずに済む。

Wi-Fiの暗号化やセキュリティレベルが低い、カフェやお店は少なくない。公衆無線LANを安全に使えるよう、システムの設定変更などは怠らないようにしよう。このテーマについては、ライフハッカーアーカイブ記事「つい無防備になってない? 公衆無線LANを安全に使うための4つのコツ」を参照のこと。

また、バッテリーやオフライン状態に備えて、デスクトップメールクライアントを設定しておこう。『Thunderbird』はほとんどすべてのシステムで使えるし、Appleの『Mail』や、マイクロソフトの『Outlook』といったソフトでも、メールの読み書きや同期といった機能は搭載されている。

3: 仕事に必要なアイテムを揃える

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仕事に必要なアイテム・グッズをきちんと揃えよう。オフィスの外で仕事をするときに持ち歩きたいアイテムは以下のとおり。

  • 予備バッテリー
  • 紙のノートとペン:常にPCやスマートフォンに電源が入っているとは限らない。ちょっとメモしたいときに便利。
  • 名刺:外出先で、将来仕事相手になりそうな人に偶然出会うこともある。
  • ディスプレークリーナー/キーボードクリーナー:気になったときに、いつでもきれいにできるよう、できれば持ち歩きたい。
  • ヘッドフォン:周りの音が気になるとき、ヘッドフォンは便利。『Smartwrap』のようなグッズや、使い古しのコンタクトレンズケース 使用済みカード(英文記事)を活用して、コードが絡まらないように工夫しよう。
  • プラグコンバーター:店のコンセントが自分のラップトップPCに合うとは限らないので、プラグコンバーターを準備するとよい。個人的には『Belkin mini surge with USB charger』がお勧め。他の人とコンセントを共有したり、PCを使いながら、スマートフォンを充電するのに便利。
  • しみ抜きスティック:携帯しやすく、薬局などで買える。コーヒーやクリームチーズ、マヨネーズなど、服にうっかりついてしまったシミや汚れを、さっとキレイにできる。

4: 要ネットワーク接続のタスクは「バッチ処理」で

100915productivework_cafe4.jpgImage via DaGoaty.

無線LANに接続し続けていると、ラップトップPCのバッテリーはかなり消費する。また、電源コンセントのおかげでバッテリーの心配はいらなくても、ネットワークの「誘惑」で仕事がはかどらないことも...。ネットワーク接続が必要なタスクはまとめて処理し、それ以外はオフラインにしよう。PCのバッテリーを長く保つことができ、仕事にも集中しやすくなる。

5: 礼儀正しいお客さんになろう

100915productivework_cafe5.jpgPhoto by Javier Aroche.

電源や無線LANが利用できるカフェやお店は増えているが、利用時間制限など、明確に利用ルールを設けているところもあるし、少なくとも、一定の暗黙のエチケットはあるもの。

アーカイブ記事「スタバをオフィスとして賢く使うための8つのコツ」でも述べたとおり、自分の持ち物をスペース一杯に広げない、携帯電話はマナーモードにし、通話するときは店の外に出るといった、基本的なマナーは守るように心がけよう。周りのお客さんとも友好的に接し、譲り合いの精神を忘れないこと。また、無線LANに接続できないときは、その旨を店員さんに穏やかに伝えよう。あまりしつこく言い過ぎるのはNG。

6: 重要な仕事は図書館で

本当に集中したい重要な仕事は、図書館がお勧め。静かだし、無線LANもより安全で、安定している。カフェやお店のように、何か注文しなければいけないということもない。

7: カフェインの摂りすぎに注意

カフェインは、毎日摂り続けると、1週間から12日程度で耐性ができるという説がある。ヘビーな「コーヒー党」は、紅茶やノンカフェイン飲料に切り替えたほうがいいかも...。詳しくは、「カフェインは結局、ヒトにどんな作用を及ぼしている? 専門書の著者に聞いてみた」を参照のこと。

どんな仕事場も一長一短あるもの。それぞれの利点を最大限に活かし、仕事の生産性向上につなげていきましょう。ちなみに、電源のあるカフェをお探しの方は、「電源のあるカフェを検索するサイトまとめ(その1その2)」もあわせて参考にどうぞ。

Kevin Purdy(原文/訳:松岡由希子)