shungo.arai

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中国広東省などで玩具や繊維製品を生産、輸出する中小企業の操業停止や倒産を伝える情報がこれまでになく広がっている。原材料や人件費などコスト上昇と人民元高が経営を圧迫しているという。中国に足元の倒産動向を正確に把握する統計はない。政府は「大量倒産」を否定しつつも中小企業の厳しい状況は認め、支援策の検討に乗り出した。

輸出企業の集まる広東省東莞市では、400人超の従業員を抱え、米欧などにぬいぐるみを輸出する玩具メーカー東莞素芸玩具が裁判所の財産差し押さえ処分を受け、14日に操業を停止した。同市では6月にも従業員約2千人の紡織会社が倒産に追い込まれた。

靴やライターを生産する浙江省温州市も「企業の2割が操業停止か大幅減産に追い込まれた」(温州中小企業発展促進会)。促進会の周徳文・会長は「コスト増や元高、銀行融資の削減」が理由だと語る。

一部メディアは「大量倒産」と報道。工業情報化省高官の朱宏任・総工程師(チーフエンジニア)は21日の記者会見で「責任を持って言えるが、大量倒産は起きていない」と反論した。金融機関の中小企業向け融資は拡大しており、新支援策も検討中だと明かした。

— 「中国の中小企業、操業停止・倒産が拡大 人件費上昇や元高が影響」, 日本経済新聞(夕刊), 2011年7月25日.