2011年4月3日10時43分
実家は福島県の酒蔵です。同じ県内の浪江町では、教え子の造り酒屋が蔵ごと津波に流されてしまいました。切なく、痛恨の極みです。何もできない自分に、惨めな思いをしています。
食文化を研究する私が言えることは「食を通してがんばってほしい」。まず、できるだけ大豆食品を取ってください。大豆は牛肉と同じぐらいたんぱく質が豊富です。温かいみそ汁が作れなければインスタントみそ汁でも大丈夫。
江戸時代も、被災者はみそ汁に豆腐と納豆を入れて食べました。そうすれば1杯で1日分のたんぱく質がとれます。さらにおむすびに梅干しを入れて食べれば十分元気になれる。非常時は、日本人が長年食べてきたものが一番体に合い、元気になれるのです。全国には米やみそ、豆腐が豊富にあります。きっと助けあいの輪が生まれるはず。
食は生きる気力を生む。1人より2人、1家族より2家族で力を合わせ、「生きるぞ!」と強い気持ちを持って。