日本で起きていることをふまえながら、自分の進む先を考える

今、日本で起きていることの傾向と対策。 | カジケンブログ」を読んで。


今、日本で起きていることについて語ってる記事。それぞれの観点について、意見が別れる所とかもありそうだけども、全体的な視点としてこういう内容を考えておくのが必要な時代であることは間違いなく。そういう意味あいで興味深い記事です。


今起きていること

グローバリゼーションによる先進国と新興国の格差解消、平準化、それに伴う日本人の給料減少傾向

要は、先進国と新興国の格差解消がどんどん進行中。格差解消は所得の平準化も意味するので、先進国である日本は平均所得が下降していく。つまり業種や能力による個人差はあれども、日本人は全体的にはお給料が減っていく傾向。

今、日本で起きていることの傾向と対策。 | カジケンブログ

グローバリゼーションってのは、

「ヒト、モノ、カネ、情報」などの移動が国境を越えて地球規模で盛んになり、政治的・経済的・文化的な境界線、障壁がボーダレス化することで社会の同質化と多様化が同時に進行するような「世界規模化」のこと。

http://m-words.jp/w/E382B0E383ADE383BCE38390E383AAE382BCE383BCE382B7E383A7E383B3.html

ヒトの移動、欧米では10%以上の移民人口比率な国も結構ある中、日本の外国人人口は2009年末で219万人、1.7%。海外に比べるとヒトの移動はまだまだ少ない日本ですが、都心部における飲食店の店員や観光地での外国人観光客など、外国人が増えて来ているのを意識する場所も増えつつあるのも事実。

モノはかつてほど日本製品が海外でありがたがられる事が無くなってきました。新興国の製造技術が上がり日本に追いつき追い越せとなっていたり、高コスト体質から抜け出せずに価格競争で日本製品は勝てなかったり、日本市場に拘るあまり世界市場で戦える製品を作り出してこれないうちに、ワールドワイドな製品に市場を席巻されてしまったり。

カネは円高傾向で輸入は有利だけど輸出が不利になる状況が続いてます。自動車や電化製品など日本の強みであった製造業が輸出で苦しむことによって国内の不景気に拍車がかかる状況が続いています。

情報はネットで世界中が繋がる様になった今、情報の移動を妨げる最大の壁は言語。日本でしか使われていない日本語だけで情報を見ていると、世界の情報の流れから置いて行かれがちに。



グローバリゼーションによって、従来日本人がやってきた仕事が海外でもできるようになると、より賃金が安い海外へと仕事が流れて行きます。そういう海外勢との競争になれば、元々給料水準が高かった日本はそれを下げないと海外との競争に打ち勝つことができなくなって、給料が減っていく流れに。



もし、このグローバリゼーションな時代に高い給料や雇用を生み出す新しい仕事があるとしたら、それは日本人にしか出来なくてしかも世界中で需要がある何かを生み出す仕事。・・・うん、ありますよね、そういうジャンルが日本に。でも、残念かな、そういう産業では低い労働環境、労働者の意欲が搾取される体制が常体化しており、せっかく求められているジャンルなのに国内で成長路線に乗ることが出来ないでいます。


デジタル化による既存産業の変革、IT化によるコスト削減、合理化による雇用削減

IT化によるコスト削減が各所で起きてます。例えばデジタル音楽配信や書籍のオンライン販売、電子書籍への移行により、リアル店舗は打撃を受け、倒産やリストラなどが起きる。じゃあデジタル化を仕掛けた企業の雇用が同じだけ増えたかというと、そんなことはない。結果として、デジタル化により雇用自体は全体的には減っていきます。

今、日本で起きていることの傾向と対策。 | カジケンブログ

IT化によるメリットはコスト削減や合理化だけではありません。今までになかった新しい販売経路の拡大だったり、知的労働作業の効率・能率拡大だったり。うまくITを活用している国々では、労働生産性や販売経路を大きく拡大し成長しています。



でも、残念かな、日本ではコスト削減・合理化くらいまでで止まってしまってる企業が多く存在し、新しい市場の拡大や能力・成果の拡大に寄与する部分では、既得権益者による抵抗によってうまくIT化出来ていないジャンルが多々存在します。なまじIT化が大きく影響する前の段階での成功が大きかっただけに、抵抗も大きい模様。


3つ目。貨幣そのものの価値下落。

5段階に分けられる欲求、「生理的欲求→安全欲求→所属欲求→承認欲求→自己実現の欲求」の3番目以降、所属欲求、承認欲求、自己実現の欲求はお金で買えるものではないのではないか?

そして、そこの欲求を叶えるためにはお金ではない何か、例えば岡田斗司夫さんがいう貨幣経済の次に来る社会「評価経済社会」、つまりお金じゃなくて人々の評価が重要になるのではないかという。



より上位の欲求を満たすには、お金などではなく評価が重要になる、というのは私も実感として感じています。しかし、下位の欲求を満たすには相変わらずお金が必要であるのも確か。つまり、「お金」が「評価」に取って代わられるのではなく、「お金」も必要だし「評価」も必要な時代になるのではないか、というのが実感です。

「生理的欲求」や「安全欲求」はやはり「お金」が必要で、それを「評価」でまかなえるようになるという状況が一般的になるとは考えにくいので。


ただこれから確実に日本が直面するのは経済的な「貧困化」のプレッシャーです。この流れに個人レベルでどう対応していくか、誰もが真剣に考えるべき課題と言えるでしょう。しかしその上で、お金中心の価値観から脱却することが、生き方の選択肢の一つとしてもっと大きな流れになって欲しいと思います。

今、日本で起きていることの傾向と対策。 | カジケンブログ

さきほどの5段階の欲求の話でいえば、下位の欲求が満たされない状況で上位の欲求が起こる事はなく、経済的な「貧困化」というのは下位の欲求、「生理的欲求」や「安全欲求」が満たされなくなること意味しています。



最近の若者がお金はそれほど無いはずなのに生活への満足感もそんなに低く無いというのは、「生理的欲求」や「安全欲求」を満たす程度のお金はあり、更に「所属欲求→承認欲求→自己実現の欲求」という部分はネットなどを通じてかなり得る事ができているのではないか、と考えるとしっくりきます。


世代によって異なる目標


「お金」には余裕があるけれど、「評価」社会にはまだ馴染めていない高年齢層、「評価」社会は肌で感じているけれど「お金」の先行きは不透明な若年齢層、「お金」「評価」の両方を得ている者もいれば、両方から見放されている者もいる中年齢層、と世代によって課題が違うせいで、大きな全体として目標的なものが見えにくくなっているのが今の状況。



高年齢層はどうしたら「評価」社会に馴染めるのか、何を持って社会に評価されるかが問われます。


若年齢層は今後の低段階欲求を満たすための「お金」の心配をしなくてはなりません。それは国の年金や保険制度などの改革が必要不可欠でしょうし、全体のパイが縮小する事が間違いない「お金」を稼げる新しい産業を生み出さなくてはなりません。


中年齢層は立ち位置によって目標が異なります。社会のレールに乗れているのなら、自分が乗っている列車が脱線しないように余計な荷物を捨てる、つまりは所属してる場所を過去にしがみつく状況から未来を目指す新しい状況へと変化させていくこと。レールに乗れていないのなら、荒野を突き進んでいるのなら、「お金」を得るのでも「評価」を得るのでもいいから、どこかの欲求を満たすところから始め、そこからなんとか社会に関わって行くこと。



もちろん、それぞれの世代で違う状況な人々もいるでしょうけど、おおまかに考えればこんなところを目指していく必要があるんだと思います。


これからの目指す先

1) 価値観変えないぜ x 能力は自信なし = スキルを磨いて能力アップ!
2) 価値観変えないぜ x 能力に自信あり = グローバル企業で活躍 or 新興国で金稼ごう!
3) 価値観変えてみる x 能力は自信なし = 個人 or 誰かと共に生活コストを下げつつ、色んなやり方を試してみる!
4) 価値観変えてみる x 能力に自信あり = 新しい社会の仕組みを創ってみる!

今、日本で起きていることの傾向と対策。 | カジケンブログ

ここでいう価値観とは、「お金」中心な従来型のライフスタイルか、「お金」+「評価」の新しいライフスタイルって所でしょうかね。



私の場合には、1995年以降、自分の生き方の半分をネットに預けながら行動してきたのもあって、高次元の欲求を満たすのに「評価」が重要になることは自分の体験を持った実感として既に感じています。言うなれば、「価値観は既に変わっている」状況。



となると、この4つの選択肢の中では3か4ですが、4年前に一旦プチリタイアした時点からは半ば必然的に3で生きてきました。実家に戻って、更には結婚までして生活してるのは「誰かと共に生活コストを下げつつ」に他なりません。新しい生き方的には他人と共同生活でコスト削減なんでしょうけど、そこは身内で共同生活でも結果的にはいっしょ。



昨年末から、いろいろと生活サイクルを変えつつ、新しく出来る道を模索してるのは、4でいう「新しい社会の仕組みを創ってみる!」準備、そして実行への変化のため。



過去の従来型の仕事に拘って生きて行くのも、新しい仕事を作り出そうと努力するのも、どっちも大変なのは分かっていて、なら自分がやりたい方向、まだ多くのヒトが開拓していない道を目指す方が面白そうだよね、ってので、新しい仕事を作り出すって方向へ進んでみたいと考えています。