写真1●KDDIの河上浩一・理事 メディア・CATV推進本部長
写真1●KDDIの河上浩一・理事 メディア・CATV推進本部長
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写真2●参考出展した「Stick型Smart TV」
写真2●参考出展した「Stick型Smart TV」
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 KDDIは2012年10月2日、千葉・幕張メッセで開催中の展示会「CEATEC」の会場で、同社がケーブルテレビ事業者向けに開発した次世代セットトップボックス(STB)「Smart TV Box」の開発状況について記者向けの説明会を開催した。

 説明に立ったKDDIの河上浩一・メディア・CATV推進本部長は「今回は限りなく完成型に近い形をお見せしている」と、提供予定の最新サービスとアプリケーションを、デモンストレーションして見せた(写真1)。

 デモでは、ケーブルコンベンション2012で発表した内容(関連記事)に加え、キーワードで映像サービスを横断して検索できる(1)「映像まとめて検索」、その日のニュース映像をオンデマンドで配信する(2)「auヘッドライン」、スマートフォンやタブレットとSmart TV Boxを連携させる(3)「リモコンアプリ」――といった新機能を紹介した。

スマホ・タブレット連係機能を紹介

 (1)の映像まとめて検索は、多チャンネル放送の受信ができるSTBでありながらAndroid端末でもある特長を生かした機能である。キーワードを入力すると、関連する映像を放送サービスや録画済み番組から検索するだけでなく、YouTubeやKDDIのVODサービス「ビデオパス」、Google検索などから検索した結果も併せて表示する。(2)のauヘッドラインはテレビ朝日の協力で提供するサービス。ANNヘッドラインの映像を配信する。(3)のリモコンアプリは、スマートフォンやタブレット端末の画面上でSmart TV Boxを操作できるようにするAndroidアプリである。無線LAN経由で操作内容をSmart TV Boxに送信したり、Smart TV Boxで録画した映像をスマートフォン・タブレット側で再生することができる。アプリ上で再生端末を指定することで、例えばタブレットで途中まで視聴した録画番組の続きをテレビ側に再生を切り替える、といった使い方ができる。

 開発の状況については「最終局面で細かいチューニングをしている段階。年内にも商用サービスを開始したい」(河上本部長)とした。KDDIのブース内には、Smart TV Boxからチューナー機能を除いたスティック型の端末も参考展示した(写真2)。テレビにHDMI端子で接続し、無線LAN経由でコンテンツやアプリなどを再生したりダウンロードする。ビデオパスやアプリマーケットなどは、Smart TV Boxと同等の機能を利用できるとしているが、実用化の時期などは決まっていない。