複数の米メディア(米Bloomberg米Forbesなど)は現地時間2012年11月12日、米Appleが台湾HTCと特許ライセンス契約を締結したことで、Appleに今後、年間最大2億8000万ドルの特許ライセンス収入がもたらされると報じた。

 米Sterne Agee & Leachのアナリスト、Shaw Wu氏の調査ノートを引用したもので、それによると同氏は事情に詳しい関係者の話として、Appleは、HTCが販売する端末1台当たり6~8ドルを受け取ると報告した。HTCの出荷台数を考慮すると、Appleは年間1億8000万~2億8000万ドルを得ることになると推計している。

 AppleとHTCは11月10日、過去2年以上にわたり争ってきた特許侵害訴訟が和解に達したと発表した(関連記事:AppleとHTCがモバイル特許訴訟で和解、10年間のライセンス契約締結へ)。両社はライセンス契約の内容について明らかにしていないが、Wu氏は、Appleの特許範囲がHTCの特許範囲よりも広いため、最終的にAppleがライセンス料を受け取ると指摘した。

 ただし同氏は、Appleの2013会計年度の売上高を1930億ドル、純利益を480億ドルと予測しており、同社の規模を考えれば、1億8000万~2億8000万ドル程度の金額は重要な意味を持たないとも指摘している。

 同様に米Wall Street Journalも、具体的な金額について触れていないが、事情に詳しい関係者の話としてHTCが和解契約の一環でAppleに特許ライセンス料を支払うと報じている。