ブックオフオンライン


 最近、ブックオフオンラインをよく利用しています。買う方で。

 基本的に本は新品で買いたいし、本を売ったりもしないのでブックオフや古本市場なんかのいわゆる新古書店は暇なときに立ち読みしに行くためだけの存在だったのですが。
 きっかけは、とある絶版本のシリーズをAmazonで探したことから。新品は既に在庫なし。でも特にプレミアが付いているわけでもなく、Amazonマーケットプレイス(マケプレ)で1冊100円とか200円で売ってるような本。

 普段ならそのままマケプレで買ってたところなのですが、そのシリーズ全10巻だったんですね。そうなるとマケプレのシステムが重くのしかかってくる。

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 マケプレってどんな本でも送料一律340円なんですよ。1冊ごとに。この送料はそのまま出品者に振り込まれるシステム。メール便などを利用して送料を節約すれば、たとえ1円で本を売っても利益が出る。マケプレに1円出品がよく見られるのはそんな理由からです。

 出品者によっては複数買うと1冊ごとに割引をしてくれたりしますが、同じ出品者がシリーズ全てを出品しているとは限りません。仮に全部揃っていたとしても状態が良くなかったり、最安値よりも随分高かったり。どちらにせよ5冊10冊とまとめ買いをしようとしたら、多少割引されても送料が高いことには変わりはありません。

 100円の本を10冊買ったら商品1000円の送料3400円。なんて馬鹿馬鹿しい。要するにマケプレは古本のまとめ買いには絶望的に向いてないのです。

 で、本業「古本屋」のブックオフを当たってみたら色々と便利だったと言う話。以下につらつらと書いていきます。


安い

 いや、古本なんだから当たり前なんですが。

 ここで言いたいのはマケプレでネックになっている送料の話。ブックオフオンラインは1回の注文ならば何冊買っても送料350円。合計1500円以上なら送料無料。要するにAmazonで新品を買うときのような料金形態を古本にも適用しているわけです。

 マケプレの最低料金が1円+送料340円の実質341円なのに対して、ブックオフオンラインは1冊100円から。俺は読みたい本ならいくらでもあるので、注文するときは合計1500円以上にして送料無料にしますし、そうでなくても2冊以上注文するならばマケプレより高くなることは滅多にありません。


「オトナ買い」が便利

 ブックオフオンラインがまとめ買いで真価を発揮するというのは上で述べたとおり。で、「オトナ買い」というのは要するにシリーズ本の全巻検索です。

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 プルダウンメニューから「オトナ買い」を選択して検索するか、通常の検索結果の横にある「オトナ買い」ボタンをを押すと、全巻リストがこんなふうに。

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 つーか俺はどんだけモテモテ王国が好きなんだよ。まあ安価な絶版本の例ということで。

 このまま全巻まとめて買うこともできますし、横のチェックボックスで選択したものだけ買うこともできます。昔、途中で買うのをやめちゃった漫画の続きを読みたい、なんて時にかなり便利。

 「全巻セット」というバリューに対して値段を上乗せしたりしないのも良いところ。普通にバラで買った時の合計がセット価格になります。バラ売りの検索結果を並べてるだけなので当たり前っちゃ当たり前ですが。

 俺はお目当ての本が合計1500円に足りない時に予め目星をつけていた本をオトナ買いで検索して、1500円になるまで買い足すという使い方をしています。


プレミア本でも結構買える

 プレミアと言ってもせどりの方々が狙うようなレア本じゃなくて、需要も供給も僅かな本。マケプレなんかじゃ欲しがる人もあんまりいない代わりに出品者もいないので、強気な価格設定になっていることがままあります。プチプレミアとでも言いますか。

 大抵は普通に買える価格ですけど、古本を定価以上で買うのって癪じゃないですか。なのでボタン一発、「入荷お知らせメール」に登録しておくと、入荷された時点でメールが来ます。

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「在庫なし」でボタン出現

 マケプレにはこれがありません。ボッタクリ価格でも出品さえあれば「在庫あり」扱いだし。

 一方でブックオフは「プレミアなんて知ったこっちゃない」というスタンスで機械的に価格を設定しているため、入荷前から価格が決まってます。これもありがたい。多少の変動はあるようですが、定価は超えない明朗会計。ブラボー! おお…ブラボー!

 んでこれが結構な頻度で入荷メールが来るんですよ。日本全国のブックオフが買取窓口になって日々在庫状況が更新されているわけですから。

(2010/07/05追記)中の人からコメントでご指摘いただきました。今のところ店舗との在庫共有はされていないそうです。共有は今後の目標とのことで。実現したらもっと便利になるって事なので期待してます。

 なので欲しい本は片っ端からお知らせメールに登録しておいて、気長に待つ。そして入荷され次第オトナ買いと組み合わせて購入と。なんか川辺で釣竿並べてるような気分になりますが。


本の状態が良い

 これまで50冊程度の本を買った上での感想ですが、100円本でもかなり綺麗です。ブックオフの実店舗に置いてあるような、立ち読みされまくった100円本の状態を想像していたのでこれは意外でした。マケプレのガイドラインで言うと「良い」〜「非常に良い」位の状態。

良い
使用されていても、きれいな状態の商品。ページやカバーは完全な状態で(カバーがついている場合はカバーも含む)、背表紙に多少の傷が見られる商品。半分以下のページに書き込みや線引きがある商品。「蔵書」の印が付いている商品。

非常に良い
使用されているが、非常にきれいな状態の商品。ページも完全な状態で、書き込みや線引きがない商品。背表紙にも傷がない商品。

Amazonマーケットプレイス コンディション・ガイドラインより)

 書き込みはないので確実に「良い」よりは上の状態ですね。元々ブックオフは状態の悪い本は買い取りませんし、オンライン販売用の在庫は店頭にも並べてないでしょうから非常に綺麗です。

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ゲーム帝国

 例えばこれ、こないだ入荷連絡が来て購入したばかりのゲーム帝国3巻。15年前の本だというのにヤケ、折れ、汚れなし。当時の新刊案内まで挟まってました。さすがにカバーにスレはありますが、マケプレなら「非常に良い」でも出せるレベル。

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めっちゃ折れてる

 一方こちらは、マケプレで「コンディション:良い」で出品されていたムック本。「良い」…「良い」かぁ、これ? 「ページやカバーは完全な状態で」ってガイドラインに書いてあるじゃん。そりゃ読むには問題ないけどさ。

 こんな感じで状態は出品者の裁量ひとつ。面倒なのでこの程度でわざわざクレーム付けたりはしませんが、ちょっとガッカリはしてしまいます。
 
 マケプレの場合、大抵の本は出品されているので即購入できるという大きなメリットがありますが、俺ならばブックオフオンラインでのんびり入荷待ちする方を選びますね。読む本は他にいくらでもあるし。


Amazonや図書館との併用

 俺はこんなふうに使い分けてます。

  • Amazon
    • 新品があれば基本Amazonで購入
    • Amazonプライムの「当日お急ぎ便」で即入手可能というのは何にも代えがたい
    • 定価の高い本は図書館で
    • 1冊だけ古本を買うのならマケプレを使うのも有り

  • ブックオフオンライン
    • 絶版本一本釣り。マケプレで買いたくない本を入荷待ちメールに登録してのんびり待つ
    • 一度に複数の古本を買うなら絶対こっち
    • 気になってる漫画の試し読みとして最初の数冊だけ買う
      • 途中で買うのをやめる人がいるから最初の方は在庫が多くなって安くなりがち
      • 人気のある漫画は流通量が多いので、完結後は安かったりする
      • 漫画喫茶やコミックレンタルと違って手元に本が残るから読み返せる
        • 場所を食うのでメリットと取るかデメリットと取るかはその人次第
        • 邪魔になったらブックオフに売ればいいんじゃね?
  • 図書館
    • 定価が高い本は借りる。読んだ上で手元に残したければ買う
    • ブックオフに流出しなさそうなガチレア本も蔵書にあれば借りれるので便利
    • 借りてる間に読む時間が取れるかどうかが問題
      • 読めなくてもいいからとりあえず予約はしておく
        • 拾い読みでも何かしらは自分の中に残る
        • 別に懐が痛むわけじゃないしね
 以上。読む本に事欠かないというのは幸せであるなあ。折角電子化で本を減らしているのにまたすごい勢いで増えているのが当面の悩みですが。


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