ブログをリニューアルして感じた「自分自身への言い訳」という恐怖について

1ヶ月ほど前のことですが、「Webデザインのタネ」の@sivacchiにデザインのリニューアルを依頼。このブログのデザインがリニューアルされました。
その結果、ちょっとディレクターとして考えさせられる事実に直面したので、あえて反省の意味も込めて記事にしてみたいと思います。

リニューアルの目的設定と重視ポイント

ちなみに、今回のリニューアルにあたって重視した点は、ひたすらに「記事を読みやすくする」というというシンプルなもの。
最初期の立ち上げ時にアフィリエイトの一環として始めてしまったブログだったために、いまいち導線もあやふやな上に広告が多くて読みにくいという問題があったんです。なので、今回はこれを改善し、より読みやすいブログとしてリニューアルしたということになります。

なぜ「読みやすさ」を重視することに?

まあぶっちゃけて言うと、記事のジャンル的に(ほぼ)制作業界の方しか読まないんですこのブログ。なので、広告収入はほとんどゼロに近かった。
そもそもアドセンスくらいしか貼ってなかったんで、あんまり収入を得ようっていう意図も無かったんですが、それにしてもクリックされなかった。

ていうか広告邪魔でした。

それから、当初想定していたよりもホッテントリへの登場回数が多くなり、記事にダイレクトにアクセスする方が多くなった。というのが理由です。

つまり「記事を読みに来てくれている方」が多くなっているのに、「記事よりも広告を見てください!」なレイアウト設計だとよろしくないな。と思ったのです。

具体的に何をしたのか?

Webデザインのタネの@sivacchiにデザインしてもらうということで、当たり前のようにソースはガラっと変わっていますが、基本的な配色やイメージはそのまま踏襲していただきました。

デザインのコンセプトはリリース当初と変わらず、「偉そうである」ということ。なんとなく権威っぽいイメージで、記事に説得力を持たせたかったんです。

それから、リニューアルによって以前からの読者の方に「別のサイト」に見られてしまう事態は避けたくもあり、テイストは踏襲してもらうことにしました。

20111107-01_logo.jpg

並べるとかなり分かりますが、フォントを調整していただいて、素人仕事くさかった以前のロゴを洗練していただきました。同時にユーティリティエリアもより洗練された印象に。

これが最も大きく変わったところ。無駄な広告のせいでせまーくなっていた記事領域を大きく拡張。デザインもすっきりとシャープなものに変更していただきました。

20111107-02_layout.jpg

コンテンツ内容、デザイン、インタラクションまでを大きく変更。記事閲覧の邪魔にならないように、マウスをフォーカスするまで若干透過するように調整してもらいました。

以前MTから投稿した記事データにも対応可能なように、カテゴリーごと背景色が定義されています。今までと見た目は大きく変わらず、見やすくなっていると思います。

20111107-03_entry.jpg

もちろん、上記には書ききれないほどに色々な変更が加えられています。デザイン修正ではなく、リニューアルでしたので。細かな改善点はまた機を見て自慢するかもしれません。

そして果たしてナカムラは何に気づいたのか?

今回のリニューアルを終えて僕が僕自身に感じたことはただ一つ。「自分のことになると途端に色々ダメになる」ということ。

正直なところ、上述した自分のブログの問題点に関しては指摘されるまで特に問題とも思っていませんでした。人のサイトを日々解析して、改善点を探し続けているディレクター職の人間のはずなのに・・・!

自分のことになると途端にチェックが甘くなると言いますか、言い訳してしまうと言いますか。

自分自身への言い訳ほど容易で心地良い物はない。

どうしても自分自身相手だと良いわけが出来てしまうんだろうと思います。
忙しくて出来ない。広告収入があるわけでも無いのにやる意味ない。所詮個人ブログなんだから。このブログのネタだとアクセスはそんなに伸びない。

ちょっと考えるだけでも山ほど良いわけが用意出来てしまいます。
しかもその全ての言い訳が、「改善できない」理由として通ってしまうんです。だって自分自身が交渉相手ですから。

でも実際やってみたら何が起こったのか

実際、リニューアル前と後だと、日当たりのVisit数は倍近いです。もちろんその間に割と長いことホッテントリに居続けた記事があったりなどしましたが、リニューアル前と後の一ヶ月間でデータを比較してもやはり30%近くのアクセス、および一人あたりの滞在時間が増えている計算になります。

誰が読みに来るのか?
その読みに来てくれたユーザーになにをして欲しいのか?

日々の仕事同様、言い訳などせずに常にこの疑問を自分に投げかけ続けるよう、意識したいと思います。