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子供だけの病気じゃない?成人患者急増中の「百日咳」症状と予防法


■百日咳とは

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k03/k03_36.html
百日咳:感染症情報センター

そもそも百日咳とは、特有のけいれん性の咳発作(痙咳発作)を特徴とする急性気道感染症のこと。原因は百日咳菌や、パラ百日咳菌の飛沫感染・接触感染で、感染力が非常に強い病気としても知られています。免疫力の弱い小児がかかりやすく、特に生後6カ月以下では死に至るケースも多く報告されています。

しかしここ数年、成人患者が年々増加しており、国立感染症研究所 感染症情報センターの発表した最新データ(2010年第24週)によると、20歳以上の感染者は全体の51.3%、1,241例にも上っています。

■百日咳の症状

では、主な症状は一体どんなものなのでしょうか。以下のサイトを参考に、百日咳の症状と、病院での診断内容を紹介します。

http://www.itawari.net/kansensyo/pertussis.html#03

百日咳の症状の経過は、「カタル期」「痙咳期」「回復期」の3つに分類されるそうです。

1 カタル期

  • 鼻水や咳、くしゃみ、微熱などの風邪症状
  • だんだんひどくなり、1~2週間で痙咳期に移行

2 痙咳期(けいがいき)

  • コンコンと5~10回以上連続した咳の後に、咳の最後に息を吸うときに笛を吹くような「ヒュー」という音が出る
  • 咳発作の時に粘度の高い痰も一緒にでることが多い
  • 咳発作は夜間に出ることが多く、咳き込みによって、チアノーゼや嘔吐、眼瞼浮腫(百日咳顔貌)、結膜充血などが起こきることも
  • 発作は2~3週間程度続く

3 回復期

  • 咳発作が次第に弱くなる時
  • 全経過2~3ヶ月で回復する

成人の場合、子供よりも軽症なケースが多く、7日以上続く咳が主な症状となるそうです。また、息を吸い込むときの「ヒュー」という音が出ないこともあります。

ただし、症状が軽いことで、診断や治療が遅れてしまい、乳幼児への感染源となることがあります。大人が軽症で済んでも、免疫力の弱い子供にとっては命にかかわる病気です。子供がいる方は、自分が感染源にならないよう、気をつけましょう。

■治療法と予防法

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20080512/1010755/?ST=life&P=3
東京都感染症情報センター » 百日咳 pertussis(whooping cough)

患うとツラい百日咳ですが、成人であれば抗生物質投与で感染性の消滅・症状の軽減が可能です。上記のような咳が続く場合は、早めに医療機関へ足を運ぶようにしてください。

百日咳のおもな予防法は、入念な手洗いうがいや咳エチケット。感染の恐れがある人は、咳やくしゃみをする時にティッシュやマスクを口と鼻にあて、他人への飛沫感染を防ぎましょう。

子供の場合は、生後3ヶ月から接種可能な三種混合ワクチンがあるので、上記のサイトで標準的な接種期間・回数などを確認し、接種に臨みましょう。

Title Photo by Andres Rueda

文: タニグチナオミ

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