川崎裕一 / マネタイズおじさん

元起業家でスタートアップのコーチやってます。スマートニュース株式会社執行役員。

子育て世代にとって住まいはハードよりもサービス。「グランシンフォニア」が面白い。

埼玉県戸田市に登場するマンション「グランシンフォニア」がなかなか面白い取り組みをしている。

このマンションは、ワーク・ライフバランスの小室さん*1、日本女子大の永井さんが発起人となって働くママが輝く環境づくりを推進する「ママサポ・プロジェクト」によってプロデュースされている。

結果、このようなサービスが行われる予定になっている。

  • マンション内保育園。保育時間を夜9時まで。当日予約の一時保育OK。
  • 家事の時短のために食器洗い乾燥機、ディスポーザー完備。
  • コンシェルジュデスクで宅配便の発想、クリーニングデスクでクリーニングの受け渡し
  • 布団を洗える大型洗濯乾燥機、スニーカーランドリーも。
  • ベビーカーレンタルもあり。
  • 子どもの遊び場とママ・パパの交流スペースが一体化した「キッズ・ママラウンジ」
  • 時短料理を教える講座もひらく。

子育て世代のマンション選びにおける重点はハードウェアとしてのスペックからサービスの充実に変わっていくと私は思っている。

子育ても、仕事も、家事も、みなママとパパが得意なところを各々担当して、分担して行う。資源の最適配分を真剣に考えて行うということがますます求められる。

そしてその中で同じことをやるなら短い時間で効果的に行う。そして自分が不得意とするところは外部にアウトソースするという考えもまた踏まえていかなければならない。

このグランシンフォニアとママサポ・プロジェクトの取組みはまさにそのようなニーズをしっかりと捉えた試みだと思う。子育てする家族、周辺のコミュニティ、そして企業。この3つがお互いにサービスや財を交換しながら、子育て、そしてワークライフバランスを効果的に進めようという試みがしっかりと見える。

大きな買い物であるマンションを購入する際にリセールバリューはとても大切なポイント。家族、コミュニティ、企業の3つの関係性が強固で継続性が保たれることで、子育てをする時代が変わっても、マンションはリセールバリューを保ち続けられる。これは購入する側にとってはもちろん、マンションのデベロッパーにとっても見逃せないポイント。

最後にまとめ。子育て世代にとって住まいはハードよりもサービス。子育て、ワークライフバランスを支援するサービスを提供する企業を集めていくことが今後も住まいサービス提供者に求められる。

*1:http://bit.ly/9Tz86G