今回、5年越しの4回目の

オーディションだったわけですが、



やっと決まりました!!




しかも、この1月末まで

カラヤンアカデミーに在籍していた
26歳のスロベニア人の男の子。



今日はしっかりと確実に

演奏していました。





昨日の予選で吹いた人のうち、

今日の本オーディションで演奏できたのは、
たったの一人。



予選が始まる前、

マックウィリアム氏と

間奏をどうするか相談していたら、
私は普段いつも飛ばして弾いている間奏を

全部弾いてくれと・・・汗


もちろん弾いた事はありますが、
もう随分長い事弾いていなかった10小節を、
あわててちょっと見直しましたあせる



昨日はピアノの蓋を

半開のままで弾いてしまっていたら、
終わったあと、サラ・ウィリスが



「ともんべ、明日は抑えないで

もっとガンガン弾いて大丈夫だよグッド!



と言ってくれたので、

本日は最初から蓋全開

普段どおりに弾いてきました。


ピアニスト 「ともんべ」こと、沢野智子の「コレペティ日記」


昨日は予選でしたので、

聞いている人達は、

ホルンの6人、


シュテファン ドール
シュテファン イジェルスキー
ファーガス マックウィリアム
サラ ウィリス
ゲオルグ シュレッケンベルガー
クラウス ヴァレンドルフ


だけでしたが、
今日は他の楽器の団員達も聞いています。



もちろん弦楽器の人達も。
だいたい60名くらいいたでしょうか。

コンサートマスターの

樫本さんも最初から聞いていらっしゃいました。



昨日残った1人も含め、

今日は全部で13人。


みんな名だたるオーケストラの

プロ奏者達です。



そして、みんなこのドアをくぐって

ステージへ出て行きます。


ピアニスト 「ともんべ」こと、沢野智子の「コレペティ日記」


1次は

モーツァルトのコンチェルト3番の

1楽章全部とカデンツも。


みんな微妙にテンポが違うので、

とっても神経を使います。



13回弾き終わって

バックステージのカフェテリアに戻ると、
みんなかなり和気藹々と

楽しそうにおしゃべりしながら、

待っていました。


ピアニスト 「ともんべ」こと、沢野智子の「コレペティ日記」


もちろんみんな

このポジションは欲しいでしょうけれど、
もし落ちても、

今のオケにはいられるわけですし、
はっきり言って、

失うものは無い人達です。


ピアニスト 「ともんべ」こと、沢野智子の「コレペティ日記」


「僕、実は4日前に

長いヴァカンスから帰ってきたばっかりで、
ぜんぜん練習してないんだよね~」



なんて人も居ました。




しばらくすると、結果発表があり、
団員も休憩のために

カフェテリアに続々と出てきました。


結果は4人が2次に残りました。




15分くらいの休憩中、

ヴァイオリンの知り合いと話をしていたとき、



「この前初演された、

邦人作曲家のホルンコンチェルトって

どんな曲だった?」



と聞いて見ました。
すると帰ってきた答えは、



「くだらない曲だった。別に無くてもいい曲だ。
あれをあと9回も演奏しないといけないなんて・・・しょぼん


(↑あくまで彼の個人的感想ですので、

あしからず・・・
ちなみに、私はまだ聞いていません)



さらにその人は、


「ともんべはいつも金管と、

あんな変な曲ばっかり弾いてるんだよね?
まことに、ご愁傷様~~~ショック!



とまで・・・あせる




私はもう長年

金管楽器の世界にいるので、

そういうものだと思ってはいますが、
客観的に見れば、

ごもっともな感想だと思います汗





私だって、たまには

自由にルバートかけまくりで

ショパンが弾いてみたい~~~!!!!!!





休憩の後は、4人がもう一度ピアノと、
今度は、ノイリング作曲のバガテレを演奏します。



この曲、私はもう耳慣れてしまっていますけど、
他の楽器の人達にとっては、



「なんてとりとめのない、おかしな曲」



に聞こえるんでしょうねえ。



1人目が終わると、

弦楽器の団員達から笑いが起こりましたあせる



「今のはいったいなんだ?曲なのか?」 


的な・・・あせる



するとホルンのシュテファン・ドール達が、

必死にみんなに何か説明しています。



ふと客席を見渡すと、

1次の時にはいなかった、指揮者の
サー・サイモン・ラトルまで

座って笑っているではありませんか目



さすがに、私もちょっと緊張しましたあせる



でもバガテレ4回はあっという間に終り、

私の仕事はおしまい。



集中力を使い果たして、

カフェテリアでお茶を飲みながらぐったりしていると、
2次の結果発表があり、

4人のうち2人が、3次のオケスタに残りました。



1人は ベルリン放送響の人で、

もう1人はカラヤンアカデミーの人。



しばらくすると、その3次も終り、

アカデミーのAndrej Zust君(26歳)が、
めでたく、このポジションを勝ち取りました。

写真左側。


ピアニスト 「ともんべ」こと、沢野智子の「コレペティ日記」


誰か決まったときのオーディションの後は、

知り合いの団員や周りの関係者が
その人にお祝いを言いに行くので、
カフェテリアはしばらく

ちょっとしたお祝いムードになります。



そんな中、帰り際、私にわざわざ


「今日はありがとう、

すごく聞いてて心地よかったグッド!


などと言って帰る団員も何人もいるのが

嬉しいです。



コンサートマスターの樫本さんとも

一緒にお茶してお話をしたり、


トロンボーンのオラフイェスパー

トランペットのガボーにも久しぶりに会いました。



同じベルリンに住んでいて、

同じ音楽の世界にいても、
なかなか普段会う機会が

ないものなんですよね。




バボラークのあと、

空いたままになっている

主席ホルンのオーディションは、
まだ日程すら全く決まっていないそうです。



いったい、いつ、誰が勝ち取るのでしょう。




さて、あとちょっと休んだら、
帰国前の最後の仕事をしに、

大学へ行ってきます。




それが終われば春やすみ~~~~~~!!
今年は日本の桜が見れるかしら?


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