代表選直前、読者6300人が選ぶ「首相にふさわしい候補」
クイックVote民主代表選第3回緊急調査 投票結果
次の首相を事実上決める民主党代表選の投開票がいよいよ、きょう午後に迫りました。日本経済新聞 電子版の読者は現時点で菅直人首相と小沢一郎前幹事長のどちらが首相としてふさわしいと考えているのでしょうか。投票前日の13日に無料・有料会員を対象に実施した緊急調査では、菅首相が54.6%で小沢氏をリード。1週間前の調査より2ポイント強支持が増えました。
どちらが有効な経済対策を打てるか、では小沢氏が58%で優勢でした。ただ、前回調査と比較すると約1ポイント支持が減りました。いずれの質問でも、菅首相を支持する女性の比率は、男性の比率を数%上回りました。
菅首相を支持すると答えた人からは、小沢氏を巡る政治とカネの問題を指摘する声や、就任してから3カ月での首相交代を疑問視する意見が寄せられました。一方、小沢氏を選んだ読者からは、思い切った政策転換やねじれ国会を乗り切るためには小沢氏の剛腕が必要だとの声が目立ちました。
調査は9月13日朝から深夜にかけて行い、6346人から回答をいただきました。2ページ目以降で読者の主な声が読めます。
回答総数 | 6346 |
---|---|
男性 | 95% |
女性 | 5% |
20代 | 4% |
30代 | 13% |
40代 | 21% |
50代 | 28% |
60代 | 27% |
70代 | 7% |
80代以上 | 1% |
▼菅首相がふさわしいと答えた人の意見
豪腕は神話だ。苦しいときに神話に頼りたがるのは悪い癖。素人をもり立てて一人前の仕事をさせるのが、真の民主主義だ。
財源の裏付けのないばら撒き予算を政治主導で実行し、消費税もあげないという論理に実現性があるとは思えない。
民主党の政権になって何一つプラス成果がないのでどちらもふわさしくない。首相が3ヶ月で交代するのも問題なので消極的な選択。
外交において、あまり人が代わらない方が国際的に信用が得られる。
ベストな首相などこれまで見たことがない。求められるのは、民意をとリあげ、それぞれの大臣に課題を与え、必要なときには政官産業界、国民を巻き込んだ議論を踏まえてマネージできる資質・人柄が備わった首相である。
消極的選択。小沢氏の「資金問題」が納得いくように説明されない限り、菅氏にはあくまでも脱小沢を通していただきたい。
本来同じ党のメンバーとして、統一された見解の中で政策論争をするべきだ。両者の見解、政策がここまで違うのであれば、どちらが首相になっても党は割れる。否、分かれなければおかしい。
小沢前幹事長が首相になれば、また「政治と金」の問題で政治が停滞する。首相はあまりに短期間で代わるべきでない。国民はもう少し長い目で見るべきだ。
▼小沢氏が首相にふさわしいと答えた人の意見
まず、マニフェストの初心に返って、実行の過程で現実との整合を図ることを期待する。菅さんでは期待できない。
ねじれ国会を乗り切る能力、米国、中国と等距離外交を遂行できる能力に期待する。
何となく悪いことをしていそうだというイメージが先行し、小沢さんの実績が評価されていないのが残念です。
自民党に強いコネクションがあり、我が強い分、首相の器だと思う。
菅さん、および菅さんの支持グループの発言からは、日本を大きく変える方向性が見えてきません。事業仕分けのような小手先のパフォーマンスを繰り返してジワジワと日本が衰退していくのではないかと危機感を感じます。
首相をコロコロ変えることより、発言をコロコロ変える首相の方がよくない。
現在求められているのは強いリーダーシップだ。官僚まかせの政治から脱却するためには、小沢氏のような剛腕ともいわれる手法が不可欠だ。
小沢氏の方が、実行力が大いに期待できる。これまでの発言がぶれなかったし、相手を攻撃しないので信頼できる。
▼有効な経済対策を打てるのは菅首相と答えた人の意見
菅氏は若干心配なところもありますが、強引にやればよいというものでもないので、知恵を集めて推進してほしい。小沢氏は、脇から口を挟み責任を相手に負わせる立場で発言してきましたので信用できません。
3ヶ月経って、これから経済対策を実行に移していかれると思うから。
まだ民主党内には有能な人材が多くいると思う。経験を積み新しい感覚で日本の国を造ってもらいたい。是非頑張って下さい。
雇用や内需を重要と考えるのであれば、まず企業収益の向上が第一である。法人税減税や、より一層の規制緩和を迅速に実行してほしい。根拠のないばらまき政治からは脱却してほしい。
どちらも無理だと思う。ただ菅さんは現職なのでもう少し現実が見えているのでは。
町に失業者があふれている。まずは雇用です。
現実問題としてできることとできないことをフィルターにかけることになる。2人の間で大差はないだろうが、やれることを主張している菅さんの実行力を信頼します。
金が足りなければ国債追加発行すればいい、といった考え方が政策であるとするような政治家は要らない。
政策討論会で小沢氏の意見を聞けば聞くほど、これまで言われていた指導力を感じなくなる。小沢神話は幻想であった。
小沢さんの「新幹線と高速道路」なんて30年前のスローガンだ。少子高齢化の世の中を見据えた政策を。
▼有効な経済対策を打てるのは小沢氏と答えた人の意見
経済的危機を打破するという気概がおおいに感じられる。また、ブレーンにも期待できる。首相の「雇用、雇用」って?社会保障分野での雇用増大なんて早期対応も無理なら、方向性も間違っている。
まず政策の新機軸を打ち出すことが肝要。企業経営と同様に、実験し検証をくりかえすことで展望が開ける。
小沢さんの方が、結果を問わず、即効性のあると思われる手段を、早々に実施していくと思う。
円高対策は介入より日銀による国債買い入れが決め手。小沢前幹事長は日銀に対し考えをはっきり伝えるべきです。
円高が極端すぎる。何も手を打てない今の首相、財務省では心もとない。政治的のみならず、経済的にも危うい状況だ。現政府のメンバーでは同じ結果である。豪腕に期待する。
雇用、雇用と言っても、こんな円高では企業サイドは海外に活路を見出さざるを得ない。具体的な策が見えない。小沢さんのように補正予算等、政府主導で景気対策をしていかないと、しぼんでいくだけのような気がする。
小沢前幹事長の地方重視、特別会計を含めた徹底した無駄の削減、特に公務員の給与削減に期待します。
短期的には変化は大きいとは思う。過去の大きなパイを求めた幻想の上でやるより、限られたパイの中でやりくりする(現実を直視した)経済運営を望む。