拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

友、遠方より来たる

ソウルだから「遠方」とは言えないかもしれんが…。ともあれ卒業生のSDさんが昨日の院合同ゼミに顔を出してくれた。職場では日本の震災関連の研究プロジェクトが進行中で、一週間ほど日本で調査をしていたのだそうだ(企業訪問などもしたそうです)。多忙の中、昨日一日空いたそうで、「行くならつくばしかない」とのことであって、カミュさんのアルジェリア新ネタでしゃべってくれた院ゼミ発表者のU君へ「日本統治期朝鮮の〈日本人〉文学者」の話などをふってくれて、中の人としては大変ありがたいことであった。1930年代のアルジェリア朝鮮半島は完全に平行して考えなければいかんなとあらためて認識。ゼミ後、百香亭で食事。(プチ)余震。タクシーで帰宅。今度はソウル行きますからよろしく。>Sさん

カミュさんの「カビリアの悲惨」、必読らしい

カミュさんはジャーナリスト時代『アルジェ・レピュブリカン』紙にカビリア地方の貧困についてのルポを掲載していたのだが(一部は『アルジェリア年代記』に収録されている)、Uさん発表によればこれは統計・数値を使いつつも、それでは捉えきれない「真実」を目指した文体で書かれているという。統計とレトリックの巧妙な絡みを読み込めるこのテキストは、A先生によれば『ペスト』より絶対面白いとか。あと、このテキストに出てくるカミュさんの立ち位置など(ポスト)コロニアルそのものだし。じゃあ読まなきゃならんよな、ということでけんきう費でプレイヤード版を買うことにする。
http://www.gallimard.fr/catalog/html/actu/index/index_camus-pleiade.html

2011年05月27日のツイート