サトナオ・オープン・ラボで忘年会
2010年12月22日(水) 12:14:57
8年前に「 忘年会を断ってみる」というコラムを書いた。
まぁそう書くくらいだから、基本的に忘年会は断ることにしている。新年会も基本的には断る。「一緒に飲む」というコミュニケーションを否定はしないのだが(積極的に肯定するくらいだが)、忘年会・新年会は完璧に形骸化しているよね。
そうこうしているうちに誘われなくなった(笑)。
というか「社外の人間と飲め。社内の人間とばかり飲んでるヤツはバカと思え」というコラムも堂々と書いているくらいなので、普通の夜も社内からはほとんど誘われなくなった(笑)。まぁ最近では、終業後にみんなで飲みに行くというサラリーマン的習慣も全国的に急激になくなりつつあるから、それも大きな要因ではある。でも「さとうは夜誘ってもダメ。たいてい社外の人との会食が入っている」と、みんなに認識してもらえたのが一番の要因。長い年月かかったけど。
そう、「あの人はそういう人」と思われるとラクなのだ。
おかげで打ち合わせも夜にはめったに入らない。「夜は外食に行く人」と思われているからだ。宴会のお誘いもほとんどない。「宴会には出ない人」と思われているからだ。二次会にしつこく誘われることもない。「一次会で帰るタイプ」と思われているからだ。
いや、ええと、単に「誘う価値がない人」と思われている可能性もある。もしくは「嫌われている」とかね(笑)。
まぁでも人生の時間は有限なので、全部におつきあいしている時間はない。どれを断るかがとっても大切。「断」は「捨」についで大切なのだ。で、「断」において、ボクの中では、会社のおつきあいがトップクラスに上がってくる。会社の方々とは昼間に長時間いっしょにいる。それだけで十分濃い。夜まで一緒にいる必要はあまりない。夜一緒に行っても結局仕事の話か愚痴になる。建設的ではない。もちろん深い話がしたいときは一緒に飲みに行くけど、基本的には社外と飲んだほうが世界は広がる。
って、なんか話が別方向に行きかけているが、何を書こうかと思ったかというと、その、忘年会を断るボクが、昨晩は忘年会に出た、というお話。
つか、主催である。誘った側だ。しかも社内の忘年会である。いったいどの面下げて誘うのかって話っすよ!
でもね、サトナオ・オープン・ラボという社内組織をボクは主宰していて、そこは発足時に一回飲み会をしただけだったんですね。だからそろそろ飲み会くらいはしたいなとは思っていたのです。
発足から9ヶ月。一緒に切磋琢磨し、惚れ惚れするほど育ってきたラボ員たち。いやホント、9ヶ月前とは見違えるくらい育ったと思う。いやぁホント育った。マジ育った。もう業界トップクラスだと思う。というか、ラボ員で本まで出した人もいる。「ロングエンゲージメント」(京井良彦著/あさ出版)。ちなみにとてもいい本です。ぜひどうぞ。
とまぁそんなこんなで自然と「そろそろ一緒に飲みたいね。飲もうか」となったわけ。
それがたまたま12月21日という切羽詰まった日だった、というだけで、正確には「忘年会」ではないのだけど、なんとなく「じゃぁ忘年会ということで」となり、昨晩になったのでした。って何をぐじゃぐじゃ言い訳しているんだか。
店は浅草は田原町の「龍圓」を選んだ。
ラボ員は30代が中心。ちょっと知らない味の世界に触れてもらおうと思っての選択。栖原シェフはその思いに完璧に応えてくれた。
黒にんにく、ピータン豆腐、カキの燻製サラダ、紅芯大根のポタージュ(フカヒレ入り)、シェフが掘り出してきたレンコンのシュウマイ、海老とレンコンのシューマイ、飛騨牛の炒め物(黒人参、紫大根など)、金華ハム(金華火腿)の上湯スープを土鍋ご飯にかけたもの(絶品)。黒酢の酢豚、ハムユイのチャーハン、杏仁豆腐とココナッツアイス。
ええと、これだけだったかな。他にもあった気がするけど、まぁなんというか、実にうまかった。
絶品の紹興酒とともにどんどん盛り上がっていく。「こんなの食べたことない!」という声がいくつも上がる。なにせ上湯とかハムユイとかも知らないんだもの。連れてきて良かったかも。
というか、メシはですね、疎かにせず、若いうちから(多少お金的にムリしてでも)美味しいモノをちゃんと食べておいた方がいいと思うですね。「山の高さ」を先に知った方が(経験上)いろいろいいと思う。まずい居酒屋で3000円使うなら、それを3回我慢して9000円のレストランに行った方がいいとボクは思うな。
ということで、今年も終わる。
今年は実にいろんなことがあった。でもその中でも大きいことのひとつは「サトナオ・オープン・ラボ」の面々と一緒に勉強&仕事できたことである。楽しかったしボクもいっぱい気づかされた。サンキューでした!