写真1●HP Integrity NonStop BladeSystem 54000の外観
写真1●HP Integrity NonStop BladeSystem 54000の外観
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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2012年4月17日、無停止型サーバー「HP Integrity NonStop BladeSystem 54000」(NB54000c、写真1)および「同54000c-cg」のソフトウエアライセンスを拡充した。ソフトウエアの種類によるが、CPUコアのうち半分だけを使う代わりに約6割の費用でソフトウエアを導入できるようにした。

 NB54000cは、部品の多重化などによって可用性を追求した無停止型サーバー。MPP(超並列処理)型のアーキテクチャを採用し、ノード(CPU/メモリーボード)の追加によって、最大255ノード(最大4080CPU、1万6320コア)まで拡張できる。CPUは4コアのItanium 9340をノード当たり2~16個搭載。ノード間やI/O間の通信にはServerNetを使う。OSとアプリケーションは専用のものを使う。

 今回、ソフトウエアライセンスを拡充し、1CPU当たり4個あるコアのうち半分の2コアだけを使う廉価版のライセンス「コア・ライセンシング」を追加した。同ライセンスを使うと、コア数が半減し、処理性能が約1.72分の1に減るが、ライセンス費用は約6割で済む。日本HPによれば、「一般的なユーザーの場合、ソフトウエアライセンスはシステム費用の半分以上を占める」としている。

 コア数は、後からライセンスファイルの追加だけで2倍に拡張できる。初期導入時は2コア構成(最小構成の2CPUの場合、8コアのうち4コアを稼働させる形態)で運用しておき、事業の拡大に合わせて4コア構成(最小構成の2CPUの場合、8コアすべてを稼働させる形態)へと拡大できる。一方で、4コアから2コアへとスケールダウンすることはできない。

 なお、NB54000cのシステム価格(以下、税込み)は、2011年3月の発表時点で、OSなどを含んだ最小構成で4655万7840円である。ミドルウエアの例としては、RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)の「HP NonStop SQL/MX 3.0」が、496万6500円からである。

 今回さらに、廉価版ライセンスの提供に合わせて、利用できるハードウエアも拡張した。具体的には、搭載可能な最大メインメモリー容量を、1CPU当たり64Gバイトに拡大した(これまでは最大48Gバイトだった)。また、内蔵ストレージとしてSSD(ソリッドステートドライブ、容量は200Gバイト)を選べるようにした。