Webブラウザ「Google Chrome 12」は、多数の脆弱性に対処したほか、3D CSSのGPUアクセラレーションをサポートし、オフライン機能のGoogle Gearsのサポートを終了した。
米Googleは6月7日(現地時間)、WebブラウザChromeの安定版を「Chrome 12(12.0.742.91)」にアップデートした。
セキュリティ関係では合計14件の脆弱性に対処した。このうち危険度「High」の脆弱性は5件あり、「浮動小数を処理する際の整数問題に起因する解放後使用」「JavaScriptエンジンV8における同一生成元ポリシー回避」などの問題が解決されている。危険度が最も高い「Critical」レベルの脆弱性は今回は含まれていない。
プライバシー強化も図られ、「Flash cookie」と呼ばれるローカルストレージをChromeの画面から直接削除できるようになった。Adobe SystemsのFlash Playerではユーザーが閲覧したWebサイトの情報が「ローカル共有オブジェクト」として記録され、これまでは削除が難しかったが、Adobeが5月にリリースしたFlash Playerの更新版でこの問題に対応。これがGoogle Chromeにも反映された。
また、「Safe Browsing」機能により、マルウェアの可能性のあるファイルをダウンロードしようとすると警告するようになった。
セキュリティ以外の主な更新は、以下の通り。
Googleは、3D CSSのハードウェアアクセラレーション機能を試せるサンプルを、Chrome Experimentに用意している。
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