shungo.arai

A scrapbook on my concern.

「何かを選択した理由が自分にもわかっていないことがあります。だから、あとで理由づけをしたり、社会的に受け入れられる説明を作り上げたりするのです。脳には、外には表れない大量の情報が詰まっているはずです」(ジョージア州アトランタにあるエモリー大学の神経経済学者グレゴリー・バーンズ)

「どの分野でも参入者が増えているので、正直なところ、商品同士の差はそれほど大きくありません。たとえばスミノフとアブソルートとほかのウォッカでは、あまり大きな違いがない。でもブランドとなると話は別です。だからこそ、ブランドが引き起こす感情を把握しようという動きがあるのです」(ニューロフォーカス・ヨーロッパのトム・ノーブル社長)

「そうした懸念[註:マーケティングに神経科学を導入することで、欲しいと思っていないもの、必要でないもの、買う財力がないものを消費者に買わせてしまうのではないかという懸念]は、ニューロマーケティングの可能性を過大評価しています。私たちは、人が欲しない製品をデザインしてはいないし、購入させようともしていない。私たちのクライアントが消費者のニーズに応えられるように、消費者の願望をよりよく理解する手助けをしているだけです」(ニューロフォーカス社の神経科学者マイケル・スミス)

— 「未来のヒットは脳科学で生まれる?ニューロマーケティングの可能性」, クーリエ・ジャポン, April 2011 Vol.077.