ドラゴンクエストで学ぶ社会人スキル

ドラゴンクエスト(ドラクエDQ)は言わずと知れた有名RPG。名作と言われるだけあってその内容は大変示唆に富んでいる。そこでDQから社会人スキルを学び生活をより豊かにしようという試みをしてみた。


うまい提案には乗らない(DQ1)
勇者は最終決戦にて竜王から「世界の半分をやろう」と提案される。この提案が魅力的かどうかは置いておいて、仮に魅力的だとする。
ここで竜王がこの提案をしたのは何故か。それは世界の半分を失ってでも勇者との戦いを避けたいから。逆に言うとそれだけ勇者は優位な立場にあったと言える。うまい提案をされたら自分はその提案内容よりも良いものを持っている可能性が大きい。よってこうした提案に乗るのは得策ではない。

スペシャリストを有効活用する(DQ3)
DQでははじめての職業システムが導入されたのが本作。勇者、賢者というゼネラリスト(なんでもできる)と、戦士、魔法使いなどのスペシャリストが存在する。ここでユーザはなんでもできる勇者、賢者に目を向けがちになる。中盤転職が可能になると賢者に転職させたくなる。
がこの2つの職業、とにかく成長が遅い。スペシャリストのほうが圧倒的に成長が早いので、それぞれのスペシャリスト+ゼネラリストひとり(=勇者)で組んで、状況に合わせてスペシャリストをぶつけて足りない部分を勇者が補えば良い。イオラとベホマを使える賢者が何人もいるより、イオナズンを使える魔法使いとベホマラーを使える僧侶がひとりずついたほうが嬉しい。

「めいれいさせろ」は間違い(DQ4)
DQ3である意味完成してしまったDQは本作から新路線を切り開いた。その一環としてAI戦闘が導入された。のだが当時このシステム大変不評で「仲間がいうこときいてくれない」「ザラキうざい」と散々だった。
がこの発想は典型的なダメリーダー。本当の勇者(マネージャー)であれば仲間の特性を理解し適切に配置するべき。たとえば神官クリフトは攻撃力が低く、攻撃呪文も覚えないためザコ戦ではザラキを唱えるぐらいしかやることがない。反面回復・防御魔法が充実しており防具も豊富に装備できるのでなかなかやられない。
よって彼はボス戦に投入して「いのちだいじに」の命令を出してあげるのが正解。そうすれば敵の攻撃で思わぬ大ダメージを受けても回復魔法を唱えてくれる。ターンごとにコマンドを入力するマニュアル戦闘ではこうはいかない。全てを管理するのではなく人材の特性を理解して、特性にあった場所に配置してあとは仕事を一任するのが正しいマネージャーと言えるだろう。

強すぎる仲間と組むとレベルが上がらない(DQ9)
シリーズ最新作DQ9ではレベルのひくい仲間には経験値があまり入らないシステムになっている。このため強い仲間と一緒に弱い仲間が強敵と戦って一気にレベルアップ!とはいかなくなっている。
これは現実でもその通り。知名度の高い先輩と仕事をすると普段は経験しないような大きな仕事に関われる反面、仕事が自分のレベルに比べて大きすぎるため殆どの仕事を先輩がこなしてしまうため経験が積めない。また仮に仕事に大きな貢献をしても「XXXさんがいなければ仕事が成功した可能性はゼロパーセントだ」と言われたりして全く評価されない。よって「すごすぎて何をしているかわからない」ではなく「XXXの部分がすごい」とわかるくらいの相手と仕事をしたほうが自分の成長になる。


このようにドラゴンクエストは大変大きな教訓を我々に与えてくれる。有効に活用したい。