日本IBMは2011年3月31日、グループウエア「Lotus Notes/Domino」の新しいライセンス体系「IBM Lotus Domino Utility Server for LotusLive」の提供を開始した。パブリッククラウドのメールサービス「LotusLive Notes」を併用するユーザーが対象。Notes/Dominoのクライアント単位の課金を不要にする。

 IBM Lotus Domino Utility Server for LotusLiveは、メールにはLotusLive Notesを使い、ワークフローなどの業務アプリケーションにはLotus Notes/Dominoを利用するユーザーを想定している。Lotus Notes/Dominoについて、従来のサーバーライセンスとクライアントライセンスを合計する料金体系から、サーバーライセンスだけで利用できる料金体系に変更する。

 従来は(1)Lotus Notes/Dominoのサーバーにかかるライセンス、(2)Lotus Notes/Dominoのクライアントソフトの数に応じたライセンス、(3)LotusLive Notesのユーザー数に応じたライセンスの3種類を支払う必要があった。IBM Lotus Domino Utility Server for LotusLiveは、Lotus Notes/Dominoをサーバーにかかるライセンスだけで使えるようにする。LotusLive Notesのライセンスは含まない。日本IBMは新しいライセンス体系により、ユーザー数が1000人の企業ではライセンス料を3割以上削減できるとしている。

 新しいライセンスでも、Lotus Notes/Dominoのクライアントソフトは利用できる。LotusLive NotesはLotus Notes/Dominoのクライアントソフトでメールを送受信できる。

 IBM Lotus Domino Utility Server for LotusLiveは1年更新のライセンス体系である。既存ユーザーが移行する場合は1年目で147万3000円(税抜、100PVU、以下同)、新規ユーザーの場合は1年目では293万2000円となる。「PVU」はソケット数やコア数に基づくIBM独自の課金体系。100PVUはおおむね最新プロセッサの1コアに相当する。