東京都世田谷区の某所――。急な坂道の多い住宅街を散歩していると、突如、緑色の奇妙な物体が記者の視界に入り込んできた。

よく見ると、それは着ぐるみ。さらに注視してみると、京都市北区御薗橋801商店街のマスコットキャラ「801ちゃん(やおいちゃん)」ではないか! さらにさらに、801ちゃんは猛烈な角度の坂を、一心不乱に全速力で駆け上がっている。そう、まるでテレビ番組『全力坂』の1シーンのように。

一体これは……どういう状況なんだ!? 気になったので近寄ってみることにした。

話を聞けば、これはCM撮影。大手PCメーカーの「エイサー(Acer)」が新たにリリースする機種に、開発コード名「Sandy Bridge」と呼ばれていた、Intelの第二世代Coreプロセッサーが搭載されることをアピールするための内容とのこと。

Sandy Bridgeを至極簡単に説明すると、従来製品よりも処理速度&グラフィック性能が飛躍的に向上したCPU。現在主流となっている「Intel Core i」シリーズにも、処理速度を一時的に向上させる「ターボブースト」機能はあるが、それよりもさらに速い「ターボブースト2.0」がSandy Bridgeには入っている。一見同じように見える「Core i」でも、Sandy Bridge版は性能が全然違うというわけだ。

CM撮影はその後も続く。まずは普通の格好をした女の子が全力で坂道を駆け上がる。つまり普通のCPUだ。そこに陸上競技の格好をしたスポーツウーマンが登場し、女の子をぶっちぎる。これが今までの「Core i」シリーズ。しかし、その後ろから手足をバタつかせつつ、一心不乱に全力で駆け上がってくる801ちゃん。

「がんばれ!」
「もうちょっとだ!」
「抜かせーっ!」

ただでさえ走りにくい格好の801ちゃんに、撮影クルーたちからも熱い声援。そして、スポーツウーマンをもぶっちぎった801ちゃん! 「着ぐるみだからってナメんじゃねえ。実はオレだって速いんだ。中身は今までとは違うんだぜーッ!」というメッセージが伝わってくる激走だった。

ちなみに、このCMを撮影するために、801ちゃんらが坂道を駆け上がった回数は数十本。聞けば801ちゃんの「重量」は約20キロ。その「中身」は相当にパワフルである。

写真:ロケットニュース24

▼なんかいるぞ。

▼変なのが追いかけてくるぞ!

▼必死の形相で逃げる女の子。

▼ウホーッ!