【2月6日 AFP】(一部更新)メキシコで9歳の少女が女児を出産し、当局が父親とみられる17歳の少年を捜している。

 地元ハリスコ(Jalisco)州当局が6日、明らかにしたところによると、少女は1月27日に同州サポパン(Zapopan)市内の病院で体重2.7キロ、身長50センチの女児を帝王切開で出産した。医師によると、少女は妊娠中に診察を受けたことがなく、病院に到着したときにはすでに出産寸前だったという。

 母子ともに健康で前週末に退院したが、母親の年齢が低いため、今後も経過観察を続けていくと病院側は説明している。

 少女の母親は「(娘が)妊娠したのは8歳のとき。相手は17歳の少年だが、逃げてしまい、行方が分からない」と語った。

 同州検察当局によると、少女は少年との性行為について同意の上だったと明言しているという。また少年は少女が妊娠していることが分かると一緒に住もうと提案したが、少女は自分が断ったと述べているという。

 しかし、州検察当局のホルヘ・ビジャセニョール(Jorge Villasenor)氏は、「少年を見つけて事情を聞きたい。少女は何が起きたのか理解していない。これは強姦あるいは児童性的虐待の事件だ」と語った。

 捜査当局筋によると、少女はハリスコ州の州都グアダラハラ(Guadalajara)から30キロほど郊外にある質素な村の大家族の娘。11人の兄弟姉妹がいるが、両親は別居していて、母親が子どもの面倒を見きれない状態だったとされる。

 メキシコ保健省によると、同国では10代の少女の妊娠はまれではなく、毎年14~18歳の少女48万人が出産している。しかし、メキシコ市のある生殖医療の専門家はAFPの取材に対し「10~12歳の妊娠となると特別で、多くの場合、強姦によるものだ」と述べた。(c)AFP