さて、さて、それでは気になるFIT法での太陽光発電の買取価格について。

 まずは、2012年のFIT法改正とFIT-PV改正については、国会図書館で翻訳してくれてはりますので、お読みください。
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3497220_po_02520007.pdf?contentNo=1
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_3491894_po_02510206.pdf?contentNo=1

 ようは、毎月買取価格は下がってゆく、四半期ごとの集計でその後の毎月の下落率自体も変化する、自家消費、市場販売の義務など複雑なもろもろがついてきている、と取りまとめることができます。

 そうなんです、具体的に「どの施設を、いつ設置するのか?」、それがわからないことには、制度が複雑になりすぎて、一覧表では買取価格を表現しきらんようになってしまったのが、ドイツの太陽光発電の買取制度。

 日本の一律42円!もってけドロボー!!みたいな感じでは、もはやないんですね。 かなり細かい。

 とはいえ、感覚的に、平均値でエイヤッと表現しておかないことには、皆さん、法律を手繰り寄せて研究するわけじゃないので、ザクっとPhoton誌での試算による平均値を載せてみますと、

例えば2012年6月においては、
・10kW以下の屋根置きが19.11セント/kWh(平均的な事例で自家消費ボーナスを考慮)
・10〜1000kWの屋根置きが、16.17セント/kWh(一部、自家消費OR直接販売を考慮)
・1〜10MW、および屋外設置が、13.23セント/kWh(一部、自家消費OR直接販売を考慮)
という感じです。

それが2013年1月には、
・10kW以下の屋根置きが17.02セント/kWh(平均的な事例で自家消費ボーナスを考慮)
・10〜40kW以下の屋根置きが16.14セント/kWh(平均的な事例で自家消費ボーナスを考慮)
・40〜1000kWの屋根置きが、14.40セント/kWh(一部、自家消費OR直接販売を考慮)
・1〜10MW、および屋外設置が、11.78セント/kWh(一部、自家消費OR直接販売を考慮)
という感じとなります。

 おそらくメガでは、2013年度中にいろいろ前人未到のヒトケタ台、つまりバイオマスや地熱、洋上風力、小水力より安価に、陸上風力と同じレベルに達する10セント/kWh以下!に突入してくるというわけです。

  「太陽光発電は高い」なんてことを言っている人は、すっかり時代遅れになりましたし、「経済産業的な観点から見て、太陽光発電は安価になりようがない」なんて知ったようなことを言っていた自称専門家もいましたが、そんな与太話はもう通用しない時代に突入してきたというわけです。

 これは業界立ち話情報となりますが、太陽光発電のモジュール価格は、ドイツでは中国製などを代表とする「量で売る戦略」のメーカーは45〜65セント/Wで、国産など「質で売る戦略」のメーカーでも60〜70セント/Wで流通しているとのことです(あくまで良い条件でメガクラスの量を押さえたケースでの小売価格)。
 日本ではそれぞれ、60〜90円/W、80〜1??(天井なし)円/Wぐらいでの流通がはじまっているようです。皆さんの見積り、似たようなレベルに追いついてきていますか?

 少し前までの、「100円/W、あるいは100セント/Wを目標に!」なんていう夢物語はあっという間に現実となり、その半額にまで到達してきました。
 さて、さて、そんなところで、2013年のPV、これも楽しみにしてゆきましょう。