ACCESS、スマートフォン特許でマイクロソフトと契約
ソフトウエア開発のACCESSは8日、高機能携帯電話(スマートフォン)にかかわる特許についてマイクロソフト(MS)とライセンス契約を結んだと発表した。ACCESSが持つ特許の使用料をMSが支払う。ACCESSはスマートフォン市場の拡大で同社の特許の価値が高まっていると判断。他のスマートフォン事業者に対してもライセンス供与などの戦略に踏み出す。
今回ライセンス供与するのは、手書き入力技術、携帯電話の半導体チップ構成、電波の出力を一括で止められる「フライトモード」の技術など、スマートフォンの基本機能を含む特許群。使用料の詳細は明らかにしていない。
ACCESSは2005年に携帯端末向けソフト開発の米パームソースを買収、パームソースが持つ特許約200件を同時に入手した。これらの特許を含むスマートフォン関連の特許を一括して供与する。
ACCESSは特許管理事業を手掛ける米アカシア・リサーチに一部の特許の管理を委託、アカシアとMSとの交渉を通じて今回のライセンス契約に結びつけた。他のスマートフォン事業者ともライセンス供与について交渉中とみられる。
スマートフォンは米アップルの「iPhone(アイフォーン)」や米グーグルのソフト「アンドロイド」搭載機などを中心に市場が拡大。ここ数カ月の間で、アップル、グーグル、MS、米モトローラ、米オラクル、フィンランドのノキアなど主要IT(情報技術)企業の間で特許訴訟が頻発している。