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日本のIT(情報技術)関連の中堅・新興企業が米シリコンバレーに相次いで進出している。これまでIT分野におけるシリコンバレー進出は大企業が中心だったが、高機能携帯電話(スマートフォン)やネットワーク経由でソフトを利用するクラウドコンピューティングの普及により、国境を越えた事業展開のコストが低下していることが背景にある。

スマートフォンは世界中で同じ基本ソフト(OS)が使われており、従来型の携帯電話に比べて端末や対応するソフト「アプリ」の海外展開が容易。またクラウド普及に伴い、独自にサーバーなどを購入する必要がなくなり、海外でITサービスを始める際の初期投資負担も軽くなっている。(略)

中堅・新興企業の間でシリコンバレー進出の機運が高まっていることを背景に、進出を支援するビジネスの裾野も広がっている。NTTコミュニケーションズは米進出を目指すIT企業にサーバーを一定期間無料で貸し出す。将来の顧客開拓や新事業の共同展開が目的で、同事業の拡大のためシリコンバレーでITベンチャー企業が入居するインキュベーション施設の中に拠点を開設した。日本アジア投資は米有力ベンチャーキャピタル(VC)のドレイパー・フィッシャー・ジャーベットソン(DFJ)などと共同で米進出を目指す日本企業などに投資するファンドを設立。顧客の紹介など出資先の事業展開を支援する。コンサルティング会社の米ビートラックス(カリフォルニア州)も米進出を希望する企業を米国の投資家などと引き合わせるイベントの定期開催を始めた。

— 「ITベンチャー、米シリコンバレー進出 スマートフォンやクラウド普及で初期投資の負担軽く」, 日本経済新聞(夕刊), 2011年7月11日.