【1月6日 AFP】ドイツで家畜飼料に混入したダイオキシンに汚染された恐れのある鶏卵がオランダに輸出され、マヨネーズなどの加工食品に使用されたことが分かった。5日、欧州委員会(European Commission)のジョン・ダリ(John Dalli)委員(保健・消費者保護担当)の報道官が明らかにした。

 輸出された卵は業務用で、汚染されていたかどうかは不明だが、輸入した2企業はマヨネーズや焼き菓子などに使用したという。これまで欧州委員会で把握している限りは、汚染された恐れがある卵がオランダ以外の欧州内外の国に輸出された事実は確認されていない。

 ドイツ農業省によると、同国のある企業がダイオキシンに汚染された工業用脂肪酸をドイツ国内5州の家畜飼料メーカー約25社に供給し、この脂肪酸を使った飼料がニーダーザクセン(Lower Saxony)州やノルトライン・ウェストファーレン(North Rhine-Westphalia)州など8州の養鶏場や養豚場に販売されていた。問題となっている脂肪酸の出荷量は最大で3000トンにのぼったとみられる。

 この問題をめぐりドイツでは、ニーダーザクセン州だけで1000か所を超える農場が出荷を停止し、検査を行っている。(c)AFP