日経平均反発、9600円台を回復 米株高や円高一服で
20日の東京株式市場で日経平均株価は4日ぶりに反発した。終値は前日の終値と比べ165円79銭(1.76%)高い9606円82銭だった。9600円台を回復するのは14日以来。半導体大手の米インテルが19日に発表した好決算を受け、米株高基調が強まることへの期待から買い戻しが広がった。外国為替市場で円相場は対ドルで一時1ドル=83円台に下落するなど、このところの円高基調が弱まったことも、安心感につながった。東証1部の値上がり銘柄数は全体の6割強にあたる1034だった。
自動車や電機などの主力株、半導体関連株を中心に幅広く上昇した。上海などアジアの株式相場が総じて上昇したことも買いを誘い、午後には日経平均の上げ幅が190円に迫る場面があった。
もっとも、売買は低調。東証1部の売買代金は概算で1兆1916億円で、今年4番目の少なさだった。売買高は同17億6091万株。「買い戻しが中心で売買が膨らまず、先物主導で上昇したとの印象も強い」(東洋証券)との見方もあった。
東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反発。業種別TOPIXの値上がり率上位には「鉱業」「非鉄金属」「輸送用機器」「精密機器」「繊維製品」などが並んだ。東証1部の値下がり銘柄数は493、変わらずは146だった。
東芝、日立、キヤノン、ソニーなど電機の主力株が高い。トヨタ、ホンダ、日産自などの自動車株が買われ、東エレク、京セラ、アドテストなどの半導体関連株の上げも目立った。コマツ、ファナックが上昇し、ソフトバンク、KDDIの通信株も上げた。一方、TDKが5日続落。東電、中部電が軟調で、JT、資生堂も安い。パナソニックが小幅安で、ハウス、積ハウスの住宅株も下げた。
東証2部株価指数は反発。ソディック、山洋電が高く、セルシス、アーレスティも上昇した。半面、技研興、オリジナル設が安い。〔日経QUICKニュース〕