STAR DRIVER 輝きのタクト 第1話

この作品、マジで凄いぞ!!


まず、第1話において一番注目したのは、まっつねさん(id:mattune)のところでも指摘されてるが、この作品、かなり「感情移入させない」演出を多用してて、感情移入を阻害している。しかし、こんな事言うのもアレだけど個人的には、逆に「感情移入させない」ために、常に客観的に見ていられる(見させてくれる)という安心感の方が強かったりする。


STAR DRIVER 輝きのタクト(以下綺羅星)の話からずれるが、なんかとらドラ超電磁砲みたいな克己系でも、けいおんみたいなゆるふわ系でも、どっちのパターンでも、感情移入を強く導入するような演出が多用されている。しかしそれに大して言いようが無いのだけど、何かこころのなかを「浸食」してくるような感覚が、どうも私の場合結構耐え難いようだ。(実際こん中で超電磁砲だけはムリだった)


で、これに関して何が言いたいかというと「感情移入させる」アニメは、言い方を変えると「こころのなかを浸食してくる」アニメだとも言える。だが、綺羅星にはそれが全く感じない。つまりは上で述べたように、綺羅星の場合は感情移入させないことが、逆に強い安心感への証左となっている。まあ、これは飽くまで私の場合のお話なんだけどね。


また、群像劇においても綺羅星は面白い手法を使っている。群像劇において、普通はあえて感情移入用のキャラをあえて用意したり、あるいは逆に用意せずにカオス化させる(ギアスとかABとか)手法の2つのどちらかを取る。これらにはそれぞれ副作用があって、前者は感情移入用のキャラをはしごさせないと群像劇が成り立ちづらいこと、後者は「感情移入させない」為に、それ独特の「不快感」が発生することである。んで、綺羅星の場合は後者に近いのだが、ギアスやABのような「感情移入させない」為の独特な「不快感」が無い。


しかも「不快感」が無いというメリット以上に凄いのが、こんだけ「感情移入させない」手法を使ってるのに、このスタッフさん達はどー考えても「失敗しない」っていう確信にみちたものを持ち合わせているのが伝わってくることだ。それは、この「迷いがない」映像からびゅんびゅん伝わってくる。普通はどこかでためらい、或いは妥協をする、だが綺羅星にはそれが感じられない!! まるで最初からブレーキを踏むつもりが無いぐらいに突っ走ってる! 凄い! いやホント、何か個人的には土6日5の中で一番の大当たりかもしれん。