無料ネット通話のスカイプ、世界規模のサービス障害
復旧急ぐ
【シリコンバレー=岡田信行】インターネット通話ソフト大手のスカイプ・テクノロジーズ(ルクセンブルク)は22日、システムダウンが発生し、世界的に接続できないか、通話しにくい状態に陥ったと発表した。同社は「徐々に復旧している」としているが、米西部では22日午後6時現在(日本時間23日午前11時)、利用できない状態が続いている。
スカイプの説明によると、全世界に点在する「スーパーノード」と呼ばれるリーダー役のユーザーのパソコンが、ソフト上の理由で一斉にオフライン(非接続)となり、ユーザーの間を仲介できなくなったことが原因。スカイプは「スーパーノード」を増やして接続回復作業を進めているが、スカイプは全世界で1億2000万人を超えるユーザーを抱えており、時間がかかるもようだ。
通常のネット電話はサーバーを介してユーザーをつなぐが、スカイプはユーザーがパソコンに取り込んだソフトを使って、ユーザー同士を直接つなぐ「P2P」技術を利用している。
スカイプのソフトを取り込んだユーザーはスカイプの仕組み上、グループに分けられ、利用頻度が高く、パソコンの性能も高いユーザーが自動的にリーダー役の「スーパーノード」に選ばれてユーザー間の通信を仲介。ユーザー数が急増してもスーパーノードを増やして自動対応できる仕組みになっている。
今回はソフト上の問題で、スーパーノードが一斉に非接続となったといい、スカイプが現在、原因を調査している。