ついに消費税が、2014(平成26)年4月に8%、2015(平成27)年10月に10%と段階的にアップすることになった。
ただでさえ家計負担が重い昨今、我々はこの逆風にどう対処したらいいのか。
このたび、『【新版】フリーランス、個人事業、副業サラリーマンのための「個人か? 会社か?」から申告・節税まで、「ソン・トク」の本音ぶっちゃけます。』を発刊。起業専門税理士として、かつて政府系起業支援団体での相談実績北海道・東北1位となり、のべ2000人超の経営者と対峙してきた通称「ぶっちゃけ税理士」の岩松正記氏を直撃。
サラリーマンからフリーランスやこれから会社を起こそうとしている人まで、消費税アップという逆風をベネフィットに変えるポイントを4回にわたり連載する。
第3回は、2014(平成26)年4月消費税アップで注意しておくべき3つ目のポイント「白色申告の落とし穴と青色申告」だ。

フリーランスが注意すべき「白色申告の制度改正」とは?

  フリーランスが今後注意しなければならない改正点の一つに、白色申告の制度改正があります。

  税金関係の書籍を読めば、どれにも「青色申告にしよう!」と書いてあるので、多くの方が青色申告を採用していると思います。

  しかしながら、「面倒だから」「帳簿をつくることができないから」と、かなりの方が白色申告にしていることも事実。

  実際、これまでは、白色申告は「面倒でない」という最大最強のメリットがありました。これまでは……。

  しかし、じつは、2014(平成26)年からは、わざわざ白色申告を選ぶメリットがなくなるのです。以下、このことについて説明します。

  もともと、青色申告の届出をしなかった人はすべて、白色申告ということになります。
  ですので、意図せずとも青色申告の承認申請をし忘れて白色申告になっているという人もかなりいます。

  そんな白色申告の最大のメリットは、「キチンとした帳簿でなく、簡易な帳簿をつければいい」ということ。

  とにかく忙しい人とか、帳簿をつけるのが苦手な人、さらにはそれほどの事業規模にない人、たとえばワンルームマンション投資を一戸しかしていない人は、じつは白色申告でもいいんです。手間が省けるわけですから。