写真●SMB向けSANストレージの新モデル「P6300 EVA」
写真●SMB向けSANストレージの新モデル「P6300 EVA」
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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2011年6月9日、ストレージ製品のブランドを「HP StorageWorks」から「HP Storage」に改定し、新ブランドに基づく製品群を同日発売した(関連記事)。

 新製品の目玉は、中堅・中小企業市場に向けたSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)対応ストレージ「HP P6000 Enterprise Virtual Arrayファミリ」(P6000 EVAファミリ)である。

 P6000 EVAファミリには、従来の「HP EVA4400」の後継となる「P6300 EVA」と、「EVA6400」の後継となる「P6500 EVA」の2機種がある。いずれも6Gビット/秒のSASインタフェースを採用し、2.5インチのSASハードディスクを接続できる。2.5インチディスク使用時の消費電力量は、3.5インチディスクを使用する従来製品と比べて、約40%の削減効果があるという。またスペース効率も約50%向上する。P6300 EVAで250台、P6500 EVAは450台まで2.5インチのハードディスクを接続可能だ。

 またホストインタフェースとして、8Gビット/秒のFC(Fibre Channel)、1Gビット/秒のiSCSI、10Gビット/秒のiSCSIまたはFCoE(Fibre Channel over Ethernet)を選択できるようになった。従来モデルでiSCSIを利用する場合は専用機器を追加する必要があった。価格は、P6300 EVAが325万5000円から、P6500 EVAが703万5000円から(いずれも最小構成)。

 このほか、大規模なスケールアウトに対応可能なNAS(ネットワーク・アタッチト・ストレージ)「HP X9000 Network Storage Systemsファミリ」(X9000ファミリ)についても、機能強化版を発売する。従来よりハードウエア性能を約50%向上し、管理ツールの機能を拡充させた。価格は、コントローラ単体の「X9300」と「X9300管理サーバーパッケージ」のセットで630万円から、アプライアンス型のX9320とX9300管理サーバーパッケージで1207万5000円から。同じくアプライアンス型のX9720は2194万5000円から。

 なお日本HPはP6000 EVAファミリの発売に伴い、パートナー向けプログラムも強化する予定。現状の30~40社いるEVAの販売パートナーは10社程度増やす。