覚書:僕の知ってるリフレ派人名録

 自称リフレ派、または「日銀リフレ派」なる珍妙かつ悪質なプロパガンダが始まっていた2013年に元エントリーを急いで作ったが、あまりに雑に作成したので、今回はかなり限定的なリストを作成。あくまでも僕の視点であること、さらに経済問題を中心に論じてない非専門家(他分野中心の人、政治家、官僚、経営者、組織に属するジャーナリストや編集者など)は抜かした。
2021年3月25日改訂。

岩田規久男
浜田宏一
原田泰
野口旭
田中秀臣
若田部昌澄
安達誠司
飯田泰之
片岡剛士
矢野浩一
高橋洋一
中村宗悦
浅田統一郎
村上尚己
中原伸之
上念司
勝間和代
山形浩生
松尾匡
金子洋一
嶋津洋樹
永濱利廣
宮崎哲弥
稲葉振一郎
山崎元
森永卓郎
嶋中雄二
本田悦朗


リフレ派とは、大胆な金融緩和(期待転換:レジーム転換)がデフレ脱却の必要条件だと思う人たち。財政政策は十分条件(金融緩和と協調してやるとか、あるいは財政中立であるとか、または消費増税など緊縮で邪魔しないとかいろいろ現実的なヴァージョンが経済環境・政治的状況に応じてある)か、あるいは経済状況やその主張者によってはやらなくてもいいオプション。

なお経済環境の違いで政策がかわるということを理解できない人や、ひとつのことより多くの政策を考えられない人はリフレ政策を理解できないし、また理解できないので批判もできない反知性というか単に愚者であることを自覚しましょう。

リフレ派の邪魔をしてた人間(雨宮正佳)が「日銀リフレ派」といわれる怪奇

 Twitterのコメントをみて思わず笑った。

From: hongokucho at: 2013/03/19 08:30:40
雨宮理事が再登板、「真打ち登場」との声=企画担当は日銀リフレ派

この「本石町日記」の記者も日本銀行理論(反リフレ派の立場)を主軸にネットなどでもずっと私たちとは違う見解を書いてきた人だ。その人が雨宮正佳(あまみやまさよし)理事を「日銀リフレ派」と形容している。とんだお笑い草である。

最近、思うが、リフレ派というのがすごくお安くなってしまったようだ。雨宮氏は民主党政権時、民主党内のリフレ派の有力議員を懐柔するために工作していた人物だ。「懐柔」と書いたことでもわかるように、彼の活動の狙いは、リフレ派の活動の抑制である。事実上のデフレ維持のための工作員の典型であった。民主党政権時(もちろんそれ以前からだが)のリフレ実現を直接妨害していた人のひとりである。

つまり簡単にいうと、黒田総裁、岩田副総裁を籠絡するために、その「実績」を買われて大阪からよびもどされ、そのことをさっそく「支援」するかのように、彼を「日銀リフレ派」」などと形容することでイメージ戦略を使うなどちょつと意図がみえすぎでこれまた笑える。

ちなみに雨宮氏の当時の工作や発言は見え見えの手口で、僕は彼が何をいうか事前に予想して、その議員の方々にアドバイスしたものである。例えば以下みたいな感じだ。

1 日銀の人は面会するとき、日銀的な権威の象徴でしか会うことはしない(相手の懐に飛び込む器量も度量もないが、自分のみかけの権威は全力利用)。

2 「先生がたリフレ派と私ども(=日銀)の見解はいささかも違いません!」

などである。今回も2みたいなことはよく利用するレトリックだろう。

僕の知人が、この雨宮理事の復帰の記事を読んでこういった。

「日銀の面従腹背の準備は着々だな」

と。まさに言えているだろう。冒頭の記事を書いた記者も、また日銀の内部もあいかわらず、デフレを維持したいようにしか思えない集団のままである。そう僕は思う。

このブログの読者よ、雨宮理事をはじめ日銀内部の動きにいま以上に注意しよう。官僚も人の子である。完全無敵な精神はもっていない。むしろ1に代表されるように、ある意味、権威主義の裏側の幼児性をもっている。いうなれば打たれ弱い一面を個々の人間はもっている。そのことを逆手にとり、その個別の行動を名前を挙げて今後も批判的に検証するべきだ。もちろん冒頭の明らかに日銀シンパな記者の「誘導」」記事もさらに注意する必要がある。