究極のデータサイエンティストVS至高のデータサイエンティスト

ネットで面白いコピペを発見したので貼り付けておきますね。

山岡「こちらが我々の考える究極のデータサイエンティストです。」
京極「なんやて、経済学部出身やないか!ITに統計学、業務、この中で先の二つの技術的素養が必要なデータサイエンティストには理系出身者が定石やで山岡はん。」
山岡「確かに、数学のスキルが要求されるデータサイエンティストには普通の文系出身者は厳しい。しかし、彼の学部時代の専攻は計量経済学。実務では高度なアルゴリズムやビックデータの解析基盤の構築のスキルなんか本当は必要ない、経済学の手法が求められているんだ。」
京極「なんやてっ!」
山岡「ビッグデータといっても、小売りの場合大きくて1千万件程度、普通のRDBMSで処理可能だし、非構造化データなんて必要ない。アルゴリズムSPSSやRなんかのツールに入力して結果を解釈できれば十分なんだ。一方で、政府の統計を駆使して地域の需要を推定したりするスモールデータの活用力が必要とされる。経済学の学生が一番得意とするところだよね。だからこそデータサイエンティストの本場、アメリカでは計量経済学出身のデータサイエンティストが多いんだ。」
京極「そうやったのかぁ」
山岡「そして、これらは理系の人間が苦手とするところなんだ。えてして、理系の人間は技術でゴリ押ししようとしがちだからね。それに何より、人の行動や社会という複雑な問題に取り組むデータサイエンティストには客観的な仮説検証力やそれに対する考察といったコンピテンシーも重要だ。そして、彼には理系にはないデータサイエンティストにとって最も重要なスキルがある。」
京極「な、なんやて!」
山岡「データサイエンティストにとって最も重要なスキル、そう、それはコミュ力です。多くの利害関係者が存在するデータ活用による戦略立案においては、技術そのものより、現場から経営層まで幅広い人を動かすリーダーシップや、技術を説明するプレゼン力が試される。」
山岡「そこで、究極のデータサイエンティストでは、あえて研究室に閉じこもってきた理系院生ではなく、経済学部卒のリア充を持ってきました。もちろん、最低限の統計、ITのスキルは身に付けています。」
京極「確かに、はきはき難しい技術を説明できる素晴らしいデータサイエンティストやで。」
栗田「お口の中でシャッキリポン!」
京極「それにしても究極のデータサイエンティストが文系なんておどろきやなぁ」
山岡「でも、日本人も悪いんですよ。組織は縦割り官僚的で新しいことには投資しない。実質の決裁権は役員クラスで技術に対する理解はない。こんな状態でデータの活用が進むわけない。そんな企業体質が文系データサイエンティストを必要とする社会を生み出したんだ。」
進行「それでは、続いて至高側のデータサイエンティストをお願いします。」
雄山「至高のデータサイエンティスト、テーマは会社や社会を構成する人間の『共生』だ。何はともあれ、実物を見てもらおう」
京極「こ、これはっ!」
栗田「まぁっ!至高のデータサイエンティストはどう見ても非リア充コミュ障の理系大学院生修士課程卒、いや博士課程卒だわっ!」
雄山「そう、至高のデータサイエンティストは一流国立大学の工学部情報系博士卒の非リア充だ。自然言語よりプログラミング言語が得意、女性の気持ちはわからないが、数式の意味は手にとるようにわかる。もちろん童貞だ。」
京極「せやけど、こらまた対照的な」
雄山「士郎、今回のテーマはなんだ」
山岡「スーパーのFSPデータ活用だ!だからこそ、エンジニアがリスペクトされるWeb業界とは異なる人選として、小売のクライアントとも話せる文系のリア充データサイエンティストを持ってきた。技術の進んでいないリアルビジネスの世界であれば、彼のスキルでも十分な解析ができるはずだ。」
雄山「ワーッハッハッ!これだから素人は困る。FSPデータの活用において、主成分分析や重回帰による売上予測モデルでも構築しようというのだろう。しかし、リアルビジネスの世界だからこそ強烈なデータの相関、スパースなデータに出くわす。そして、そこでは最新最先端の自然言語処理機械学習のスキルが必要とされる。またTESCOのように顧客へのレコメンデーションを行っている企業もある。今、企業が求めているのは従来から行われてきたマーケティングリサーチとは異なる、売上増に直接結びつく即時性の高いデータ活用だ。そのような状況下で各企業が必要としているのは高度なアルゴリズムとそのチューニングスキルだ。これはツールに入れて結果を解釈するだけの文系データサイエンティスト等では難しい。そもそも、このような単調な作業にはすぐに飽きてしまうであろう。そして、士郎お前は最も大事な点を忘れている。」
山岡「何だとっ!」
雄山「その文系データサイエンティストは最終的にどうなる。」
山岡「順調に仕事をこなし、社内でのデータ活用に対する意識を高め、企業の戦略決定の中心になる。」
雄山「そう、そして派閥を作り、癒着するようになる。」
山岡「あっ!」
雄山「社内で大きな権力を持つようになると、必ず利害関係の対立軸から派閥が生まれる。データサイエンティストが本当に尊重されるようになると、大きな権力を持ち、経営企画などにも入り込むだろう。文系のデータサイエンティストを起用すると、もともとリア充の人間だ。仕事への倫理や技術へのあくなき探究心などない。権力を持てば、自分の利益を重視し始める。その結果組織は腐敗し、会社全体の利益は損なわれることになる。これまで何度も繰り返されてきたことだ。ところが、至高のデータサイエンティストは違う。彼にとっての利益は仕事や技術に対する知的好奇心だ。なによりも事実を尊重し、与えられたデータを最新のアルゴリズムで研究しようとする。経営者の立場からすれば、そのようなデータサイエンティストには技術に打ち込める職場環境を提供し、給料は据え置く。そして、従来通り、自分達の仕事である利害関係の調整だけに専念して、高い報酬を受け取る。理系のデータサイエンティストたちはたとえ給料を据え置かれても自らの好きなことに没頭できる。そのようにWinWinの関係を構築し、志向の異なる文系理系の人間が共生できる従来の日本の伝統的な社会構造を守り続けたい、至高のデータサイエンティストにはそのような思いをこめてある。」
山岡「くっ」
陶人「それでは、結果を発表する。究極のデータサイエンティストは、データサイエンティストは理系という固定観念を覆し、従来ではあまり考えられなかった文系のデータサイエンティスト像という新たなデータサイエンティストの魅力を示してくれた。しかし、ここはアメリカではない。至高のデータサイエンティストは日本人が好んで培ってきた組織体制を批判するのではなく、それを受け止め、文系、理系が共生できるデータサイエンティスト像を提示してくれた。確かにデータサイエンティストによるデータ活用を進めたい、しかしそのような組織体制が日本で受け入れられず結果として日本においてデータサイエンティストという文化が根付かなければ本末転倒、至高のデータサイエンティストは無理せず日本で浸透可能なデータサイエンティスト像を示してくれた。よって、今回は至高のデータサイエンティストの勝利とする。」
山岡「くっ!」
雄山「ワーッハッハッ!」

ネタをネタだとわからない人にはあれかもしれないですが、世の中には面白いことを考える人もいるもんですね。
そういえば、今日はJMRXの日、テーマは「データサイエンティストとリサーチャーは違うのか?」楽しみですね