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全力で友達を笑わせようとする学生のリアル、それが『日常』の一面!


 京都アニメーションの新作『日常』は、全話観てますし原作も単行本で読んでいます。
 面白さを感じる軸はいろいろあると思うんですけど、特に自分が興味をもって観賞しているというか、好きなところは、時定高校の三人娘がメインの話ですね。


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 『日常』という作品は、『日常』という非日常の中に感じる「日常」が魅力となる作品だ……みたいな評され方をよくされますけど、


……それが一番わかりやすい形で現れているのが、ゆっこ(CV: 本多真梨子)、みお(CV: 相沢舞)、麻衣(CV: 富樫美鈴)のクラスメイト三人グループの掛け合い。


 「学生同士で友達を笑わせようとしてる感じ」と言いますか、(女子同士の関係はよくわかりませんが)男子同士の付き合い方としてはリアルに感じたり、郷愁を覚えたりする空気ではないでしょうか。
 個人的には、第四話(アニメオリジナルエピソード有り)や第八話あたりで明白に出てくる雰囲気だと思います。


 ここから「ゆっころがし」というタグフレーズが生まれたりも。


 そういう「友達を笑わせることに全力を懸ける」、そして「相手は必死に笑いを我慢することでその全力に応える」っていう子供っぽい価値観の世界で「学生らしい友情」を表現できているのが『日常』の好きなところです。


 んで、それってルーツ氏の自作アニメするめいか』シリーズを連想するんですよね。最初は「『するめいか』を京アニが作ったら『日常』になるんじゃないか」くらいの喩え方をしていたくらいです。


 方向性の好みもあるでしょうけど、『するめいか』が好きなニコニコユーザーは『日常』の三人娘パートも好きなんじゃないかな、と思いますね(まぁ紹介する順番としては『日常』ファンに『するめいか』を宣伝するべきなんでしょうけど)。
 どちらも「観客を笑わせよう」というプロの芸人によるコントや漫才のノリじゃなくて、「友達を笑わせよう」としてギャグに全力を懸けている学生(シロウト)のノリが良く出てるんですよね。笑いの方向が客席を向いていない、というのが、どこかでリアリティを感じさせたり、ギャグの安心感にも繋がったりしてるんだと思います。


 あ、リアリティという意味では、『日常』が「群馬」、『するめいか』が「亀戸」というローカルな舞台で云々……というのはあんまり関係ないかな。