インフルエンザ検査

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■迅速診断キット
現在、臨床の現場では、診断のための検査としてインフルエンザウイルスの抗原を検出する迅速診断キットが頻繁に用いられています。操作が簡単で判定時間が短いイムノクロマトグラフィーを原理とした迅速診断キットが主流になっています。 
■迅速診断キットの感度
迅速診断キットの感度とは、ウイルス分離やRT-PCRで陽性と確認された検体が、迅速診断キットで測定した場合何%陽性になるかを示す指標です。
一般的に性別を問わず、ウイルス培養の結果と比較した感度は90%以上と言われています。実施において、検体採取の手技の巧拙が検査結果に最も影響を与える因子です。熟練した医師では感度が非常に高いようです。一部のメーカーでは解り易い検体採取ビデオを紹介しているので参考になります(希望者には配布もしているようです)。
熟練した医師が実施した場合でも、

 1. 小児と大人を比べた場合、小児の感度が高い
 2. 鼻腔吸引液>鼻腔スワブ>咽頭スワブの順に感度が高い
 3. 発症からの時間が短いと感度が下がる

これらは検体に含まれるウイルスの量と関連しています。発症早期ではウイルスの量が、迅速診断キットで検出できるところまで増えていないことが考えられます。小児では発症後6時間までの感度は、A型で64.3%、B型で71.4%であったが、発症後7時間から12時間では、A型で90.6%、B型では83.3%と報告されており、他の報告でも同様な成績が得られています。

引用元:グラクソ・スミスクライン株式会社