唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

唐沢俊一の悪口の技術。

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・1970年代後半に札幌でアニメ関係のサークルに入って活動されていた方、唐沢俊一に関連したイベントに興味のある方は下のメールアドレスまでご連絡をお願いします。

karasawagasepakuri@yahoo


 冬コミで『唐沢俊一検証本VOL.4』をお買い上げいただいた方には『妄想特撮「カラサワマン」完全エピソードガイド』というおまけをつけた。このおまけは「唐沢俊一検証blog」を見ていればわかるバカバカしいネタが満載なのだが、ネタとして取り上げた中で「OLD PINKお見合いオフ事件」については当ブログでまだ取り上げていなかったことに気付いた。『検証本VOL.4』では「あまりにくだらないので説明しない」と省略しちゃったし。
 というわけで、今回は「OLD PINKお見合いオフ事件」について簡単に説明する。1997年6月の出来事である。


 「OLD PINKお見合いオフ事件」というのは、「オタクアミーゴス会議室」のメンバー同士で公開お見合いオフ会が企画されたことから起こった一連の騒動のことである。公開お見合いを提案したのは「オタクアミーゴス会議室」の議長だった岡田斗司夫

 しかし、こんな面白い事件をオレの見ていないところで進行すること、まかりならん!
 付き合うのは良し、結婚するも良し、しかし!すべてそれはオレの見ているところでやって、楽しませてくれ。

 で、オフ会についていろいろとルールを設定しているのだが、初夜権は本会議室議長団に一任すること」などとある(オタアミ会議室の議長は岡田・唐沢・眠田直の3名)あたりに、なかなかキツいジョークだと言わざるを得ない。悪ふざけと言っていいかもしれない。岡田はこのオフ会を実現させて「史上初のネット上公開恋愛」を目指したようなのだが…。
 この企画は会議室の中ではそれなりに盛り上がったものの、結局お見合いは失敗してしまった。実際にオフ会に参加された竹熊健太郎さんのコメントが下の方にあるので参照してほしいが、まあ、ひどい話である。ちなみに、『検証本VOL.4』では『エヴァ』をめぐって竹熊さんが岡田斗司夫に抗議した件、伊藤剛さんが唐沢と岡田を訴えたのは竹熊さんが裏で糸を引いていたからだ、とする陰謀論が一部で流れた件についても触れている。


 だがその後、当事者である「OLD PINK」氏が破局に至ったいきさつを告白した際に、唐沢俊一がそれに噛み付いたことから、ちょっとした小競り合いが起こる。まず、「OLD PINK」氏の告白を引用する。

私は人間関係全般に対してペシミスティックでいたいとは思っていない。生身の人間と付き合うのは、どんなアニメやマンガよりも面白い事であるはずだからだ。

 唐沢はこの一節に次のように反論している。

 これはオタクとしての敗北宣言か。  
 まるで、ロフトプラスワンの平野の言いぐさではないか。  
 何のためにお前は岡田斗司夫の家に居候させてもらっていると思うておる。
「オタクという新たな価値観の創造と宣伝」という岡田斗司夫の大プロジェクトに、オタクのモデルケースとしてその生態観察用に飼われている実験動物ではないか。その口からこんな言葉が出るなら、もうお前にオタクとしての価値はない。さっさとオン出て勝手に生身の人間とつきあうがよろしい。

収入だの顔の良し悪しだので人間の価値観を決定するなんて、そこらのバカ女どもと何ら変わりがないではないか。オタクの恋愛の基準になるのはその相手のオタク度、これしかないんだ。

もちろん、いい年をして女を納得させられもしない収入の男に恋愛の権利などもないが。

 …うーん、そういうものなのかなあ。唐沢理論だと「オタク」と「非オタク」の恋愛など有り得ないことになってしまいそうだが。唐沢俊一は「相手のオタク度」を見定めたうえでドンファンしていたのだろうか。

回りでこの愚な恋愛ごっこをはやし立てていた連中も同罪。中学生なみのレベルだぞ、貴様らは。このオタアミ会議室というのはさまざまなマスコミが、 オタクたちの知的会話のレベルを見たくてROMしている、という事実を忘れたか。これで、オタクに対して“世間”が持っている、
「対人コミュニケーションの不得意な世間知らず」
というイメージがどれだけ重複されたか。その罪は貴様らが思っているより はるかに重いのだ。

 ああ、これでどうして唐沢が噛み付いたのかわかった。要するに、自分の縄張りで勝手に大勢で盛り上がっていたのが気に食わなかったんだろうね。 

 そして、唐沢は「OLD PINK」氏に比べれば伊藤剛さんはまだマシなので、伊藤さんの代わりに「OLD PINK」氏のことを今後「○○(バカ)」と呼ぶことにする、と宣言している(「○○」は「OLD PINK」氏の本名だが、ここでは伏せさせていただく)。まあ、唐沢の提言に従って「OLD PINK」氏への呼び方を変えるメンバーが何人もいたのは興味深かったが。
 なお、「オタアミ会議室」で伊藤さんのことを蔑称で呼ぶことになった経緯については『検証本VOL.4』を参照していただきたい。それと伊藤さんが「トンデモない一行知識の世界2」で「オタアミ会議室」について語っているのも参考に。


 だが、ここで予想外の展開になる。「OLD PINK」氏が唐沢に対して「あんたなんかにゃ、わかりゃしねえよ」というタイトルの反論を書いたのだ。

だが、私は「人とオタクと、どっちをやりたいか?」と問われれば「オタクよりは人をやりたい」と答えます。
オタクである前に、人でなければならない。それが私の信条です。 おそらく、あなたの信条とは違うと思います。私はそれを喜びたい。

 
 ログを見る限りでは「オタアミ会議室」のメンバーが議長に向かって楯突くのはかなり異例の出来事だったようだ(伊藤さんと唐沢が議論をくりかえしていたことはある)。だからこそ、唐沢は頭にきてしまったのだろう。以下のように反論している。…っていうか、反論の冒頭に書かれている「OLD PINK」氏への呼びかけが凄すぎる。

○○(バカの大バカのコンコンチキのくされ外道のヌカミソのヘボキューリの低能のズクナシのフヌケの鉄管掘り返しのヘナチン男のイカの立ち泳ぎのカイショナシのチン吸い野郎のサノバビッチのノータリンのゴキブリのビチグソ男の小僧っ子のエロじらみのツンノボセの糞ったれのチョネチョネ野郎のオロクジ野郎の死に損ないのドジスケの性悪のゴロンボーのタア公の細田均のヨタモンの便所コーロギのいなかっぺのイモのタコのモモンガーのロクデナシのチンピラの青二才の化繊野郎のイカレポンチの日陰者のうらなりカボチャの腰抜 けのスットコドッコイのインチキ野郎のトンパチのアンポンタンのノーテンファイラのヒョウロク玉のマーラガピーのコンマ以下のゲビ助のポンコツの落伍者のエセ野郎の大ポンツクのイモホリ坊主のすかしっ屁のわんわん鳴けば犬も同然な野郎)さま

 うわー、からさわさんはわるぐちをたくさんしっていてすごいなあ。

>あんたなんかにゃ、わかりゃしねぇよ
 あたりまえだッ。
 誰がてめえのことなどわかってやるほどヒマだと思っている。要するにてめえは他のこの会議室の面々とか、議長連に今までずっと「わかってわかってわかって」 と甘えてただけじゃねえか。そんなのが許されるのは十代までだ。年を考えろ、年を。

 「ガンダム論争」やアニドウへの投稿は、まさしく唐沢俊一「わかってわかってわかって」をやっていたのでは。あの当時、唐沢は既に20歳になっていたんだけど。

てめえなんぞに「人でござい」なんて面あされたくねえと人の方でノシつけて突っ返してくらあ。少しは我身を顧みて「お天道様に申し訳がない」と思わねえか。前にも言ったが、そういうこた、ちっとは人がましい身分になってから言え、なってから。

人としての社会生活の中で白眼視され踏みつけにされてなお、オタクの道を選んでここまでやってきた先達たちにどれだけ失礼なことを言っているか、貴様わかるか? 恋愛なんざ猫だってするんだ。ここは人の会議室じゃない。 オタクのための会議室だ。
 それがイヤならとっとと出てけ! 未練たらしく書き込んでるな!

 …先に挙げた「オタクの恋愛論」もそうなのだが、唐沢俊一は自分の言っていることを実行してきたのか、気になってしまう。果たして、唐沢自身は「人としての社会生活の中で白眼視され踏みつけにされてなお、オタクの道を選んでここまでやってきた」のだろうか? まあ、この言い分は「オタク第一世代」が後続の世代に対してイニシアチブを取るためにはもってこいの理屈なんだろうね。

 余談だが、唐沢による「OLD PINK」氏への罵倒については、さすがに他のメンバーから「知的とは思えない」と疑問が投げかけられているのだが、それに対して岡田斗司夫が「自分の知らない表現があって勉強になった」とフォローしているのが不思議だった。昔は仲良かったんだなあ。


 …とにかく、自分が完全に外部の人間であることと時間がかなり経過していることが相俟って、あまり理解できない話だった。内輪にいる人にとってはそれなりに楽しかったんだろうけど。まあ、「オタク史」として見てもかなり瑣末な話ではあるが、「オタクアミーゴス会議室」に存在した独特の雰囲気が伺えるという意味では貴重なエピソードなのかもしれない。オタクの割りには体育会系っぽいというか。


※追記 竹熊健太郎さんのご指摘に基づき訂正しました。

悪口の技術 (新潮文庫)

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